2020年10月11日日曜日

マイオーディオライフ2020

 山本耕司さんの著作「マイオーディオライフ2020」を読みました。マイオーディオライフは既出の2作も読んでいます。


氏がオーディオ雑誌で連載したオーディオファイルのお宅を取材した記事をまとめたものです。私はこういうお宅訪問記を読むのは大好きなのでとても楽しく読むことが出来ます。山本氏のことは古くからあるHPで知っていますが10年くらい前からは訪れていません。氏が書く他人のオーディオライフは面白いのですがご自身のオーディオライフはそれ程面白いとは思わない。

マイオーディオライフ2020では終盤の20%くらいはご自身のオーディオライフのこれも2011~16年に雑誌に記したものを転載したものですが記載されています。私自身は一生雇われ人で終わりそうですが氏のようにフリーランスで生きていくのはそれこそ24時間仕事のことが頭から離れないという境遇で基本的に趣味に対しても取り組み方が私のような一般人とは違ってくるのかなとも思います。

個人的にはこの趣味は「どの機器の音を聴く」というよりは「なにをどう鳴らす」の方が関心が強いです。なので氏のようにあまり注目されていないような中古品を次々に取り替えて音が定まらないような取組は自分とは相容れないやり方だなと思います。ある大家の方がスピーカーの本当の音は50年使わないと分からないとおっしゃっていました。さすがにそれは長過ぎですがあまりふらふらと形が定まらないのはどうかなというところ。

一つのものを完成させるのはその道に長じている他者と比較されたらかなわないので誰もやらないような方向で奇をてらうというのも生き方としては間違っていない。だけど短い時間関わっただけの人物やものの名前を羅列して大きく見せるような感じがして軽薄な印象を持ってしまうのが惜しいところです。

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