2007年11月27日火曜日

クラシック音楽を聴くこと

前回の日記でクラシック音楽について随分と狭量なことを書いてしまったと思うので、もう少しクラシック音楽について書いてみます。

クラシック音楽ファンの方々はどのようなきっかけでクラシック音楽を聴くようになったのでしょうか?
私が生のクラシック演奏で初めて感動したのはいつだったかを思い出してみると、中学生の頃に学校の体育館に九州交響楽団が演奏しに来てくれた時だったと思います。

全校生徒を体育館に集めて教育の一環で演奏を聴かせてもらったわけです。
それまで本格的な生のオーケストラは一度も聴いたことがなかったので、空間を埋め尽くす演奏の迫力に度肝を抜かされてしびれたのを覚えています。
(後半は飽きてしまって寝ていましたが(笑))

例えば自分の部屋に当時の私と同じような中学生をつれて来てオーディオでクラシック音楽を再生し、同じくらいの感動を与えることが出来るだろうか?
とか考えるとクラシックの再生はやっぱ難しいなと思うわけです。

PAを使ったライブやクラシックでも小編成の演奏を前提とするなら、音量は別として同程度の感動を与えることはそんなに難しくはないと思います。
(演奏の優劣などは私のような度素人には分かりません。)


クラシック音楽に取り組みにくい一つの要素として、
例えばNHKの音楽番組を見ていて、ベルリオーズの曲がキューブリックの「シャイニング」のオープニングでアレンジして使われているのを知ったとします。
そこでベルリオーズのCDを購入したいと思ってディスクを物色してみてもたくさん選択肢がありすぎてどれを選んでいいのか分からないというところです。

適当に選んで聴いてみたら当然にNHKで聴いた演奏とはイメージが違ったりするわけです。

逆にサウンドトラックならば、例えば川井憲次の「リング」のサウンドトラックといえばほぼ間違いなく欲しいそのものが手に入るわけです。(笑)
(モリコーネのようにいろんな人が演奏しているものも例外としてありますが。)

まあクラシック音楽を楽しみたいならある程度見識を深めてということになるのかもしれませんね。

2007年11月25日日曜日

オーディオの使い方


一言でオーディオって言っても使い方は人それぞれなんだと思う。
私の場合を自己分析してみると、

平日はほとんど使っていない(使う暇がない)。使うのは主に金曜日~日曜日。
使うソースの比率は

・映像系 40%
・ボーカル 25%
・サウンドトラック 25%
・クラシック 7%
・ジャズ 3%

というところ。
もともとソース系の機器に投資するのには抵抗があるのですが、その理由を考えてみると映像系とオーディオ系を高度に融合させることが困難なのと、映像系はコンピュータと同じで技術革新が目覚しく投資してもすぐに陳腐化してしまうということが大きいかもしれない。

現在一般人が手にできる最も進んだソースを考えてみるなら、映像系ではHDの放送波かBDもしくはHDDVDでしょう。
オーディオ系ならSACDかDVDオーディオのマルチチャンネルになるのでしょう。

HDの放送波は私も気軽に受信していますが、SACDプレーヤーを持っているのにもかかわらずSACDは数枚程度しか持っていません。
これは、SACDで欲しいと思うソフトがないことと、私の視聴環境で聴くSACDの音は普通のCDに比べて大して優位性がないからです。

それはどちらかというとSACDが大したことがないというよりは、CDの再生が十分に素晴らしいからだと思っています。

市販されているSACDのソフトは9割以上がクラシックだと思います。
私はクラシックソフトは店頭で購入することが多いのですが、私の地元ではクラシックを「まともに」店頭に並べているお店は1店しかなく、そのお店でもSACDソフトは置いていません。

クラシック音楽はCD全体の売り上げの中でどのくらいの割合を占めているのか分かりませんが、少なくともお店のクラシックコーナーを見る限りでは極少数なのではないでしょうか。

現状を見るにSACDが世界で最も売れているアーティストのタイトルで発売されるくらいでないと、一般人の興味を引くことはないでしょう。

ただ、オーディオを長年やってきて思うのはやはりクラシックの再生がまともに再生するのが一番難しいジャンルだということです。
過去の経験でオーケストラの再生が最もまともだったのは、N岡さんが再生したドルフィンでのDVDの再生です。

私の中でのクラシック音楽の優先順位から、クラシックに特化した再生システムを組むことはないですがマルチチャンネルの優位性については頭の中では理解できるつもりです。

マトリックスサラウンドの時代からサラウンドに関してチャレンジした経験(挫折してますが)がありますが、ソースの規格上の優位性+ハードウエアに妥協しないシステムを構築できれば2チャンでは到底得られない再生が得られると想像します。

映像系はよいDSPがメリディアンくらいしか知らないのでなんとも言えないですが(笑)。
過去にフルエピローグとミレニアムをメインチャンネルに使ったステラの7.1chシステムを視聴したことがありますが、拍子抜けしたのを覚えています。(笑)


2007.12.14
改めて調べてみるとSACDソフトはクラシック以外のジャンルにも多数出ていました。
9割以上はクラシックというのは訂正します。


2007年11月24日土曜日

山歩きのすすめ

日常の生活で気分的にふさぎ込んでしまったり、血液がよどんだような感じでどうにも調子悪いなとか感じたら私はときどき山に散策に出かけるようにしている。

北九州にある平尾台ならばちょっと散歩に行ってくるような気分でバイクで出かけられてちょうど良い。
(散歩のつもりで歩くのは少々ハードかもしれませんが)

天気の良い日ならば自分だけの秘密の場所まで行くのにいい汗をかいて、小一時間ほど日向ぼっこして帰ってくるだけで心身ともにリフレッシュすることが出来る。

人がいない山にはオーラのようなものが出ていると思う。
コンクリートに囲まれて人いきれのする場所で長く暮らしていると人間の感覚ってだんだん鈍くなっていくと思う。
ススキが風になびく音や鳥の鳴く声を一人で聴いているのも気持ちがいいです。

一般的にはお酒を飲んだりして発散させる人が多いと思うのですが、私は飲めば飲むほど落ち込むタイプなのでお酒で発散なんて出来ない体質なのです。(笑)
まあこっちの方が健康的だと思いますけど。


2007年11月18日日曜日

趣味への取り組み

私はオートバイが好きですが、バイクにオーディオほどお金をかけようという気は全くない。
昨日、バイクやさんで話していた常連さんはオーディオもやっている人ですが彼は自分のマシンである隼(ハヤブサ)にはかなりお金を使っているし、峠に持っていってアタックし真剣にライディングテクニックについても議論したりしています。

彼はオーディオに関しては私よりも多くのお店を知っていますが、バイクや車ほどお金を使う気は全くない。
同じような趣味・嗜好をもっていても価値観が違うのは当たり前なのでこんなことは別に不思議なことではないのでしょう。

私の場合は中型以上のバイクで最初に購入したのはGOOSE250でした。
オーディオでも初心者がよく陥る傾向にあると思うのですが、雑誌などの影響でいろいろなアクセサリーを試してみたくなります。
GOOSEには改造パーツがそれなりに世に出ていたので、私も外装系以外のパーツはマフラーからキャブレター、サスペンションまで付けれるものはいろいろ試したものでした。

しかし改造して得られたものはちっぽけなものでした。
もともと非力な250シングルの吸排気系をいじっただけでは最高速が伸びるわけでもなく、加速がほんの少しシャープになるだけです。

基本的にパーツメーカーが行っている仕事なんて、バイク本体を作っているバイクメーカーの仕事に比べたらちっぽけなものでマシンの性能を決定付けるのはやはりバイクメーカーなんだと確信しています。(笑)
レギュレーションの枠の中でしのぎを削るレースの世界でなければそれ程マシンをいじる必要はなく、自分のフィールや使い勝手にベストマッチするような小変更を加えて、後はセーフティマージンをとりながらスマートなライディングを磨くというのがバイクに対する私のスタンスです。


これに対してオーディオは「One or Nothing」という感じで、妥協を許せないところがあります。
納得できない再生ならば不合格(笑)なのです。
いつもそんなことを考えてオーディオをやっているわけではないのですが、「こうしたらどんな音になるだろう?」という興味が沸いたらそれを実行せずに我慢することが出来ないという感じでしょうか。

まあ一つのビョーキですが、気長に続けたい趣味ですね。

2007年11月17日土曜日

新規オープンはおめでたいけれど

いつもお世話になっているバイクショップ「PIT IN」が場所を移して、今日新規オープンした。
自宅からは少し遠くなって車や信号も多い場所なので少々行きにくくなってしまったが、周りにお店がたくさんありにぎわっている場所なのでお店にとっては立地条件は前より良いかもしれない。

新しいお店で店主と話し込んでいて、以前のお店をオープンしたばかりの頃の写真のアルバムを見せてもらった。
私がまだそのお店の存在すら知らなかった頃で、店主やそのお客さんたちが80年代のファッションやバイクで楽しそうにしている姿を見ていると古き良きバイクブーム時代の頃を思い出してしまった。

今現在こうして新規オープンしたお店に集まって来ている人達は、アルバムに登場している人達がそのまま年をとってしまった年代の人達ばかりなんですよね。
そう考えると何だか寂しい気持ちになってしまった。

2007年11月11日日曜日

850の困ったこと

パワーアンプのボルダー 850は使い始めて2年くらいになります。
パフォーマンスには問題がないのですが、導入当初から困っている点が2点あります。

 ・電源の投入動作が不安定。
 ・天板を取り付けているねじ穴がすぐにバカになる。

850の電源は背面のメインスイッチを入れた状態で、前面のボタンを寸押しすれば30秒くらい待って電源が入る。
しかし寸押ししても立ち上がらずに再度ボタンを押したり、そのままフリーズしてしまうことが約50%くらいの確立で発生する。
これは最悪でも背面のメインスイッチを入り切りすれば解消できるのでそれほどの問題ではない。

問題は天板取り付けのねじ穴で、2,3回天板を取り外しただけで各筐体で1ケずつねじ穴がバカになってしまっている。
これは天板側の穴が小さすぎて本当はねじが通らないはずなのに、無理やり締めこんでいるので筐体側のねじ穴が最初からダメージを受けているためです。

それから、ボルダーが使用しているアルミ材はクラッセと比べると機械的な強度で劣るものを使っています。
高級オーディオは目で見える部分は上等そうに仕上げていますが、案外見えない部分は結構いい加減です。(笑)
これはボルダーだけに当てはまるわけではなく、クラッセでもやっつけ仕事的に片付けたと思わせる部分があります。

このままではねじ穴がさらに駄目になってしまいそうなので、問題が出ている右側のナットプレートを自作して取り替えることにしました。

余談ですが、天板をCFRPに変えたらよく分かるのですが天板が音質に与える影響は大きいです。
CFRP天板は取り付けているボルトにワッシャーをかますかどうかで音が死んだり生き返ったりするくらいです。

そういう事もあり、アルミ天板とはいえまともにネジを締めこむことができない状態で使い続けるのは精神衛生上も良くないのです。(笑)

写真中、シルバーのものが今回自作したプレートです。
ホームセンターでジュラルミンの3mm厚材料を買ってきて切り出しました。
ボルダーの純正材料よりは強度が高いです。
ネジ径はインチネジではなく、M3とM4に変更しています。

コンターやボール盤などがあればものの1時間もかからずに製作できますが、今回は自宅で作業台もない庭で加工しましたので昼飯を挟んで5時間もかかってしまいました。

最後の仕上げに加工で出たアルミの切粉は、アース棒が埋まっている土を掘り返して導体部周辺にまぶしておきました。(笑)


2007年11月10日土曜日

PSY・S GOLDEN☆BEST(SIGLES+) CD

80年代の人間(青春時代が)の私にはやっぱり80年代の音楽がもっとも馴染みが深い。
PSY・Sは学生の頃、CDをカセットテープにダビングして聴いていましたがなぜか今までCDを買ったことがなかった。

で、「GOLDEN☆BEST(SIGLES+)」ですごく久しぶりにPSY・Sを聴いてみた。
う~ん記憶の中の音楽と全然違う音楽に聴こえてしまう(笑)。

PSY・Sってこんなにライブっぽい録音だったんですね。
このジャンルを極めた一つの完成形だと思う。
気持ちE~。


2007年11月3日土曜日

KMMビルのフェア2007

今日はMAXオーディオさん主催の「AUDIO&VISUAL展示即売会」に行ってきました。

オーディオファイルは自分の部屋で日々こつこつと自分のシステムのパフォーマンスを精進させて、今現在の状態に持ってきているわけです。
しかしオーディオ・ショーなどのイベントでは、機材を普段使ってはいないところに持ち込んでシステムを組み、来場者を納得させる再生をする必要がある。

自分が同じことをやったとして果たしてうまくできるだろうか?などと考えると、業界の人達のお仕事も大変だなあと思ったりします。

さて私は「耳」でデータを得られる貴重なチャンスなので、この手のイベントはできるだけ参加するようにしています。
自分が視聴したシステムと感想などを思い出す限りまとめておきます。



 ・LINN AKURATE CD → AKURATE KN → KLIMAX CHAKRA TWIN → YGアコースティクス AnatReferenceⅡ

AnatⅡは初代に比べると情熱的な鳴り方をするようになったと思うが、どこか音が固く伸びやかさに欠け聴いていて疲れる音。




 ・ノーススターデザイン サファイヤ → オーディオ・アナログ プッチーニ・セタンタ → ジョセフ・オーディオ RM22XL

情報量などは値段なりだが、先のYGよりは聴きやすく気持ちの良い元気な音。




 ・マークレビンソン No390SL → ハルクロ dm10 → dm38 → ソナスファベール elipsa

バッフル効果なのかオーケストラの迫力は結構出る。ソロ弦楽器の質感はガルネリほどリアルでない。




 ・LINN AKURATE CD → AKURATE KN → ジェフローランド 501 → LINN ARTIKULATE350

きれいで伸びやかな音。低域は出ていない。




 ・マッキントッシュセット → JBL DD66000

一般のイベント会場でよく使われている大きなPAのスピーカーから雑味を取った感じ。うすくて情報量が少ない。




 ・LINN AKURATE CD → AKURATE KN → PASS XA100.5 → AVALON Indra

全体的に音がのっぺりして重い。音色もオーディオ的にデフォルメされた感じでリアルさを感じない。




 ・リンデマン 820S → 830 → 850 → YGアコースティクス AnatReferenceⅡ

リンよりもがっちりとした音像。YGの上記の印象とさほど変わらず。




 ・スパイラルグルーブ SG1 → ライラ アンフィオンフォノ → リンデマン 830 → 850 → YGアコースティクス AnatReferenceⅡ

上とあまり印象は変わらない。スパイラクグルーブは昨年聴いたときほど強烈なものはなくアナログ特有のレンジの狭さが気になった。




 ・WADIA 581i → ダールジール セット → ジョセフオーディオ RM55LE

今回、部屋の空間を音楽できっちりと満たすことが出来た唯一のシステム。
代理店の話ではダールジールはジョセフのスピーカーを鳴らすために輸入を始めたとのこと。
ジョセフオーディオは低音の張り出しに特徴があり、勢いは強烈だが太鼓の皮の質感や踏み鳴らす床の木の質感はもうひとつ物足りない。
ダールジールは色気はないが音色に脚色を感じず、特に力強さと空間的な表現が秀逸だと思う。
581iは迫力に欠けるが情報量は今回ピカ一のプレーヤーだと思う。





 ・スパイラルグルーブ SG1 → ライラ アンフィオンフォノ → コニサー 5-0Line → PASS XA100.5 → AVALON Indra

先のIndraの印象とあまり変わらず。アナログのほうがどろんとした重たい感じが増すように感じる。





 ・LINN LP12 → LINTO → コニサー 5-0Line → PASS XA100.5 → AVALON Indra

SG1と比べるとあっさりめの音でやや立体感や情報量も少なくなる。





 ・WADIA 581i → エアー K-1xe → エアー MX-R → ティール CS3.7

私がリクエストして組んでもらったシステムです。
CS3.7はツィータの状態をアクシスがメーカーに直させているため出荷が遅れているそうです。
CS3.7は脚色を感じない素直な音色は3月に聴いたときと同様ですが、音が伸びきらない感じで以前に比べると不調でした。





 ・WADIA 581i → エアー K-1xe → エアー MX-R → モニターオーディオ PL300

CS3.7は3曲聴いたところでスピーカーを交代。PL300はCS3.7に比べると音が薄く、平面的で問題外です。





 ・エソテリック P-05+G-03X → D-05 → ゴールドムンド Mimesis 27.3L → Telos 150L → B&W SignatureDiamond

小型2ウェイ使いの自分としては、SigDiamondは気になるスピーカーです。
SigDiamondは小型2ウェイ独特の音源の小ささを感じさせる鳴り方をしますが、広がりがあり音像の描き方も具体的です。
ただ音の厚みはなかなかですが表面的で、音色も味付けが濃すぎて私にはリアリティを感じることができない。





映像編




 ・ビクター DLA-HD100 スピーカー:パイオニア トップモデル5.1ch 再生系:ソニーのブルレイ+パイオニアのAVセンタ
音は映画館的には普通の音。オーディオ的には薄すぎて情報量が足りない。
映像は、チューニングが高精細・高輝度方向に振ってあるようで情報量の多さは分かるが見ていて目が疲れる。
何年か前にやっていたBARCO CineMAXのデモは暗すぎるのではないかと思うくらいフォーカスを絞っていたが、それと正反対のチューニングといえる。

 ・ソニー VPL-VW60 VPL-VW200 再生系:ソニーのAVセンタ
音は違いが分からない。
映像はVW60は私が使っている松下のAE900とほとんど変わらない。
VW200はさすがに情報量が多いが、クオリア004程の色の純度の高さは感じられない。

私は仕事柄メーカーの営業の人と会うことが多いですが、日本のAVメーカーの営業の人は法人向けと全く同じようなスタンスで一般の人に商品をアピールしていると思う。
具体的に、商品の説明ばかり長くてデモの時間が短い。
日頃プライベートで映像作品を楽しんでいるとはとても思えないような、デモ作品のチョイスの仕方。
あれではデモが逆効果になりそうな気がしてます。