2006年3月26日日曜日

FMチューナー

手持ちのCDをプレーヤーでかけて真剣に音楽と対峙しているのは良いですが、ややマンネリ気味になるのは否めません。

今日は趣向を変えて押入れにしまってあったFMチューナーを持ち出してきて使ってみました。
パイオニアのシステムコンポのもので25年前に購入したものになります。
天板を開けて中をのぞいてみるとシンプルでありながらよく工夫された構造で少し驚きました。
最新のハイエンド製品の中身の美しさとは違うものですが、素朴な機能美のようなものが新鮮です。

アンテナは繋がずに、CATVチューナーにFM出力がありますので同軸ケーブルを使って接続しました。

出てきた音はナロウレンジですがBGMとして聴くなら落ち着いて和める音です。
アンテナ接続でないせいか気になるようなノイズは出ていません。
なんだか初めて我が家にやってきた時のシステムコンポの音を思い出して少しほろりとさせられます。

昨日は理想のプレーヤーについて書きましたが、私は音楽や映像ソフトのあり方は必ずしもパッケージメディアの形態を取る必要はないと思っています。
サーバーから好きな時に好きなジャンルのソフトを自由に引き出して楽しむのが本当の意味で理想的かな。
気に入った音楽や映像番組を楽しむというのもいいんじゃないかと思います。
ただ質に関しては出来るだけ妥協したくはないですが。



2006年3月25日土曜日

プレーヤー選択の難しさ

今年の11月にはプレステ3が発売されるそうです。
これが発売されれば映像ディスクプレーヤーは一気に世代交代が進むかもしれません。
もともとDVDプレーヤーはCDプレーヤーに比べるとパソコンのように世代交代が激しく、旧世代機は価値の下落が激しいです。

だから最高のDVDプレーヤーが欲しい私のような人間は本当に悩んでいると思います。
映像DACなどデバイスの世代交代に加えてフォーマットの世代交代もあるわけで、一生物の映像ディスクプレーヤーは絶対に存在し得ないと言えます。

本当は映像用とオーディオ用別々にプレーヤーを用意して楽しむのが賢くて無駄のないやり方なのかなと思います。
これはSR-DVDを購入する前からずっと考えていたことで、いまでもそれを引きずっている自分が少し情けないと思うこともあります。

私のオーディオのスタイルでは重点を置く順位は スピーカー>アンプ>プレーヤー となります。
いままでオーディオ&ヴィジュアルの趣味をやってきて、スピーカーとアンプの選択はおおよそうまく行ってきたと思っているのですが、プレーヤの選択は選べる選択肢が少ないこともありますが結構いいかげんだったように思います。

しかしいざプレーヤーのことを真剣に考えてみるとやはり自分の中で正解を見つけることが出来ずに、無限ループに陥ってしまいます。
せめてオーディオ用プレーヤーからでもプレーヤーの系統を完全に2分することを決意させるほどの魅力的なプレーヤーが出現してくれないかな~と切望します。

ちなみに私の理想的なオーディオプレーヤー像を挙げると

 ・軽量でコンパクト(単体10kg前後まで)
 ・セパレート構造(電源+トラポ+DAC or 電源+本体)
 ・1体型の場合はデジタル入力付
 ・価格は150万円未満

というところです。すぐには買えないけど。(笑)

2006年3月21日火曜日

image5 CD

イマージュ5。
イマージュは最初のものを買っていたのみだったので久しぶりの購入です。
手持ちのイマージュは大変に気に入っていてデモで使うには抜群のディスクだと思っています。

この手のオムニバスアルバムは初心者向けに感じられて、店頭で購入するにはちょっぴり勇気(笑)がいるような気もしますが店頭で試聴してみてかなり良さげに感じたので購入しました。

家に持って帰って自分のシステムで聴いてみて改めて、素晴らしい!!!と思いました。
選曲された曲が映像作品のテーマ曲が多く、センスを感じるものばかりでバリエーション豊かに楽しめるということもありますが、音質が優れているものが結構あります。

私はSACDやDVDオーディオを試聴する環境を持っていませんが、2曲目のヨーヨー・マ ザ・シルクロード・アンサンブル などを聴いているとCDの可能性に改めて感心します。



 祝 ワールド・ベースボール・クラシック 全日本チーム優勝。

今大会の日本選抜は過去最強チームです。
イチローの言動が示すようにこのチームなら勝たなければ納得できないのは日本の野球ファンならば誰もが思っていたと思います。
2次リーグ突破では運の強さもありましたが、やはり勝つべくしてもぎとった優勝と言えるでしょう。


2006年3月18日土曜日

システムの音を把握するのは難しい

オーディオは何かアイテムを入れ替えたり、セッティングを変更したりすると直後に音が変化します。
その変化が大変好ましいものであっても、次の日にもまた一週間後でもずっとその良い状態が維持されるわけではありません。

経験上、得た変化の直後から後は山と谷を繰り返すような感じで、最初の状態から一旦パフォーマンスが落ち込むこともありますが、また回復したりしながらなだらかに安定していくと思います。

私はオーディオのアイテムやセッティングの変更時にその変更が有効かどうかの判断には余り時間をかけない主義です。
これも経験上の話ですが、結局成功だったと思われる試みの場合やはり最初からある程度の良い感触をつかむことができています。
もちろん後からさらに良くなることもあれば、落ち着いてしまうと最初の方が良かったかな?と思うこともあります。

逆に最初から「これは煮ても焼いても食えんだろう」と思ったもので、しばらく我慢して使ってみて後から期待を裏切って良くなった物は一つもありません。

ただもっと複雑でややこしい場合もあります。
最初の導入時はすごく良くてそのままずっと使い続けていた電源ケーブルで、1年後にそのパフォーマンスに疑問が出てきたので他のものと聴き比べてみると最初に感じたパフォーマンスが完全に抜け落ちているものがありました。
機器に付属の電源ケーブルと比較しても負けてしまうくらいで少々ショックでした。

これは気のせいとかのレベルではなく、明らかにパフォーマンスが経時劣化したものです。
その証拠にこのケーブルのメーカーは出してすぐは評判だったこのモデルをすぐにモデルチェンジしてしまいましたし、評判も当初からすればおとなしいものになっています。

例えばスピーカーの位置を10mm程動かした場合の音の変化も、その直後で収束するわけではなく1週間とかのスパンで音はなだらかに変わります。
今現在私自身は経済的な、また気分的な状況からオーディオやビジュアル機器に投資をする気は起きないのですが、普通にソフトを再生し、機器に触れるだけでも十分オーディオ&ビジュアルって楽しめるものなんだと実感しています。(あたりまえか。。。)

ただ、そう考えることの裏側にはもうある程度のパフォーマンスが自分の物になったという自負のようなものもあります。
もちろん課題はあるのですが、しばらくそんなものは無視していてもソフトを楽しむ分には特に支障は感じないというのが実感です。
特にオーディオに関しては他所で機器の音を聴く暇があるなら、生演奏を聴いた方が得るものが大きいと思っています。

2006年3月12日日曜日

HUNTER×HUNTER 23

グリードアイランド編まではすっごく楽しめる作品だったのですが、キメラアント編に入ってからは往年のジャンプ系作品が陥ってきた何でもありの大味な展開にこの作品も堕ちていくのかなと正直がっかりしていました。

しかしそれは早計であったようです。
長く深く楽しめる作品の要素として、魅力的なキャラクターが多く登場し、そして彼ら個々の活躍が丁寧に描かれていくというところは私にとっては外せないところです。

冨樫 義博氏の漫画作品 HUNTER×HUNTERの良いところは正にそれで、緻密に練られたストーリーやキャラクターの設定を長く楽しむことが出来ます。
23巻の目玉はやはり「軍儀」の女の子の登場でしょう。
心の成熟度が未熟すぎるキメラアントの王に精神面から揺さぶりを入れることが可能な彼女の登場は、王にどんな影響を与えるのか興味が尽きないところです。

それから、人であったときの記憶を完全に失ってしまっていたはずの兵隊蟻の中に人間らしい心を持つものが登場してきたところでしょうか。

週刊誌連載の筈なのに原稿を書くスピードが遅い氏ですが、この内容の充実さなら待たされても十分おつりを払っても良いくらいの出来だと思います。(笑)


2006年3月10日金曜日

仕事のことを少し

ICは「産業の米」と形容されるぐらいで、電源が付いている製品ならほぼ間違いなく搭載されているといっても過言ではないものです。
家電やゲーム機などを見れば分かるように、価格はほぼ据え置きでもその機能は他のどのジャンルの製品と比べても成長が著しいです。
これは搭載されるICの性能向上と密接な関わりがあります。

ICを製造して組み立てが完了するまでには関わっていない人間には想像できないほど複雑で数多い工程を経るわけですが、IC1ケあたりの単価は驚くほど安価です。
これはICはそれ単体では何も仕事をすることができず、最終の製品にアッセンブルされて初めてその価値を発揮できるわけですから当然なのかもしれません。

実際取引が行われる際には1こ2こで行うわけではなく、1k(1000こ)単位で行われることが多いです。

複雑な製造工程は人手によって時間をかけて製造されるわけではなく、工程のほとんどは自動機械が出来るだけ短い時間で製造していきます。
1つの工程ラインに据えられる何十もの自動機械一つ一つの単価は、数百万円から数千万円まで高価な機械がずらりと並びます。

その自動機械ひとつの原価を償却し利益を出すためには、ICは単価が安いですので出来るだけたくさん、長い期間、製造し続ける必要があります。
しかしご存知のようにこの業界は「生き馬の目を抜く」といわれるように、製品開発のスピードが速く、原価を償却したくてもそれがかなわずに製品サイクルが終わってしまうことも珍しくありません。

ですからラインで稼動させる自動機械を注文をもらってから製造して納入するまでのスケジュールはできるだけ短くしないと、自動機械を使ってくれるお客さんが利益を上げる機会を失ってしまうことになる可能性があります。

写真の装置はラインの最終工程にあたる検査装置ですが、これは構想から始めて納入するまでの期間は3ヶ月くらいしかかけていません。

工程の詳細は、
チューブからICを一つずつ取り出す→ICを画像検査+内部コードテスト→NG品の選別→良品をチューブに一つずつ入れる→チューブが満杯になったら栓をしてかごに排出する→テストの結果を1ロット毎にファイルしてEXCELファイルで出力する。

というものです。
メカも制御ももちろんオリジナルです。

過去に同じような装置をずっと作り続けているのならば話は別ですが、この業界ではいわゆる「専業メーカー」はよほど難易度の高い装置以外は成り立つものではありません。

ですから装置は大抵一から設計を始めてろくにテストする期間も与えられずに出荷されることになります。
当然その裏では設計者に求められる技量は高いものが要求され、責任も大きなものになります。

ほんの些細な設計上の不備から不良品を生産し、出荷してしまうと最終的な製品に実装されて最悪の場合はエンドユーザーが使用して初めて不良に気付くということになります。
自動車会社などはリコールによって、出荷した全台数を回収・修理する義務を負ってしまいます。
これがIC一個が原因だったとしたら、ICを製造した会社がその被害額を弁償する責務を負うことになりかねません。
小規模な会社だと一発リコールを出したら倒産してしまうでしょう。

理系出身者で物づくりの最先端で仕事をしている人たちは決して高収入でも、ゆとりのある仕事でもありません。
ただ物づくりの面白さに魅力を感じて心血を注いでいると言っても良いと思います。

日本はかつてNHKの番組で紹介されたこともあるように「電子立国」であると思います。
しかし、税金の使われ方、行政の方向を見ていたら地道に工場で物作りしている人々にはほとんど恩恵をもたらすものではありません。

少し疲れているのかもしれません。
ほんの些細な失敗でプライドをずたずたにされることはあっても、逆の境遇はまず望めないと思うと少々虚しく思ってしまう今日この頃です。