2009年7月29日水曜日

自動機の設計2

何年も自動機を設計していれば装置の実機を見れば大体の機構は読めるようになってきます。
だから装置の展示会や工場の見学などの場所では設計技術者に対しては装置にカバーをしたりしてなかなか実機を拝ませてもらえなかったりします。

苦労して作り上げたアイデアの結晶も「そういうものがある」ということが分かれば、ほんの少しのヒントで分かる人間にはキモの部分が分かってしまったりするのです。

自分が今一番覗いてみたいメカはATMの中味ですね。
よこしまな意味ではなくて純粋にメカ屋の興味からです。

装置を設計するのに100%ミスらないメカを設計するのってかなり難しいのです。
例えばコピー機に裏紙をセットして使う場合それなりの頻度で給紙に失敗するはずです。

ATMは多分10万回利用してもお札を数え間違ったりはしないはずです。
間違えると大変なことになっちゃいますし。(笑)
セットする段階である程度選別されたお札を使用しているとはいえ100%ミスらないお札の計数装置は自分には設計できないですね。

多分設計はもちろんのこと保守・メンテナンスの面でも完璧な運用がなされているのだと思います。
ゴムの微妙な摩擦一つで紙の扱いなんて簡単に変わっちゃいますからね。

2009年7月27日月曜日

自動機の設計

単純な動作の一例として、品物をAの場所からBの場所へ移動させるとします。
品物は人が持てるくらいの大きさでAB間は1mくらい。

人手を介さずに装置を使って移動させる方法を考えてみると

1.品物をAで持ち上げてBまで直接運ぶ。
2.品物の足元をAからBまで移動させる。
3.品物をAで移動台座に乗せてBに運び降ろす。
4.品物を押したり掴んだりしてAからBまでずらす(ころがす)。
5.品物の足元を傾斜させてAからBまでずらす(ころがす)。
6.品物の足元を振動させてAからBまで持っていく。
7.品物をAからBに放り投げる。

と大まかにはこんな方法が考えられて
さらに1.の方向で具体的な方法を考えてみると
1-1 市販のロボットユニットを使う。
1-2 品物を掴むチャック部と市販のロボットアームを組み合わせる。
1-3 チャック部と直動機構を組み合わせる。
1-4 チャック部と反転ユニットを組み合わせる。
なんかが考えられます。

つまり、こんな単純な仕事をさせるメカを考えるだけでもたくさんの方法があってさらに条件が
・品物の大きさが不ぞろい。
・品物の形状が安定していない。(ゲル状等)
・品物の位置が安定しにくい。(鉛筆を立てた状態等)
・品物の形状が移動に向いていない。(壊れやすい等)
・品物を移動させる位置の精度が必要。(1/1000mm等)
・品物を移動させる時間が短い。(1/100秒等)
こんな感じで厳しくなってきたりするとメカ設計の難易度はどんどん上がってきます。

そして一般的に会社勤めで設計業務に携わっている人はその仕事を決められたスケジュールに沿って完成させる必要があります。
「頑張ったけどできませんでした」といって終結させることができればいいのですが。。。担当となった仕事は他人の力を借りてでも具体的な形になるまでは終わりません。

難易度の高い設計では会社にいるときはもちろん、家にいるときもずっとこのパズルを解くような思考をずっと続けることになります。
案外入浴中などにアイデアがまとまったりします。
寝ている間も夢の中で悩んでいたりします。(笑)

そうして考えているとピタリとピースがはまり込むように気持ちよくアイデアがまとまることもあれば、適当な落としどころで妥協してしまうこともあります。
そして完成した装置を客先がよろこんで受け取ってくれるかと言えばそうとは限らず、装置の仕様決めの段階では一度も顔を見せたことのない人間が完成した装置を前にしてそれまで聞いたこともない仕様を出来上がった装置に対して当然のように要求してきたりします。

まあ他人の仕事の苦労なんて多くの人には興味がないことなんでしょうけど、少なくともお互いが円滑に楽しく仕事ができるように協力し合えたらいいなと思います。

自分のやった仕事に対して一切文句を言わせないで「べらんめえ」で済ましてしまえる職人気質な仕事がやりたいな~というのが最近のささやかな夢だったりします。
守備範囲がものすごく狭いくせに態度だけ職人気質な人が仕事関係の人にいたりするとものすごくめげてしまうのです。(笑)

少々愚痴モードでした。

2009年7月21日火曜日

オーディオの取り組み

オーディオ機器、特にハイエンドといわれる機器に対して5年前に比べると憧れや幻想のようなものは抱かなくなっています。

スピーカーに関してもできるだけ展示会などで新しいモデルに接するようにしてますが、同じような価格帯でInCognitoをしのぐ魅力をもつモデルには出会えないですね。
ただ一つ、もし購入の対象に選ぶことができる魅力を持っているモデルをあげるとしたらティールのCS3.7です。

低域が「ドフォ~ン」という感じの独特の癖を感じますが、音色がニュートラルでぞくっとするほどリアルな再現ができるスピーカーだと思います。
使いやすい形、重量も合格ですね。

私は機器を頻繁に入れ替えができるような身分ではないので、やはり現有の機器のパフォーマンスをいかにあげてやるか?ということに腐心するのがイコール・オーディオ趣味ということになると思います。

まだまだやり残していることはたくさんありますが先を急がず末永くトライしていくつもりです。
特に今年一杯はオーディオに関してあまり積極的なアプローチは自粛しておこうと思っています。


2009年7月20日月曜日

卓上バイスを購入

卓上バイスを購入しました。
こんなものを購入してにやけているのって自分でも何となく変態チックだなと思います。(笑)
これが新品で1500円もしないのだからいい世の中だよな~という感じ。

本当は卓上フライス盤も欲しかったりするのですがさすがに設置する場所がなくて断念しています。


InCognitoについて思うこと

スピーカーのInCognitoは使い出してからそろそろ5年経ちます。
今まで使ってきてこのスピーカーに思うことは、とにかく鳴らしにくいということと潜在能力がものすごく高いということです。

あるオーディオショップの店長さんがアメリカのCES(コンシューマ・エレクトリック・ショー)を訪問した時に書いたブログの記事でピーク・コンサルトというブランドをものすごく高く評価していたことがこのブランドに興味を持った第一歩でしたが、実際にデモ会場でInCognitoの音を聴いて魅入られることがなければ導入を決意することはなかったと思います。

スピーカーのつくりは堅牢でサイズからは信じられないくらい分厚い木材でエンクロージャーを構成しています。
スタンドの部分とスピーカーの部分は一体となっていて、スタンドの内部にネットワークが組まれています。
このサイズなのに1本41kgもあり、見た目の割には持ち運ぶのは結構大変です。

このスピーカーの音の特徴を説明するのは今でも難しいですね。
こってりと色彩を濃く乗せるタイプではなくてどちらかと言えばそっけない方だと思います。
PMCのように「モニタースピーカー」を標榜するスピーカーよりも、このInCognitoの方がよほどモニタースピーカーとしての能力は高いといえるくらいディスクに入っている音情報を微細に表現できます。

多分何の前知識もなしにこのスピーカーを鳴らそうとしても絶対に鳴らせない自信があります。(笑)
ステレオサウンド誌で評論家の柳沢氏がこのスピーカーが発表された時に記事を書いていますが、普通に鳴らせばその記事で書いてある通りに価格の割にはいまいちな鳴り方しかしないでしょう。

5年間使ってきてそれなりにその能力を引き出せるようになってきましたが、まだこのスピーカーの持っている能力の「底」は見えてこないですね。
以前使っていたPMCのスピーカーは弦楽器のソロ演奏の音色などが致命的に駄目だったりと弱点がはっきりとしていましたが、InCognitoの音色に関しては特に苦手な対象を見つけることができないですね。

セッティングを少し変えただけでそっぽを向いてしまって戻すのに随分時間がかかってしまうのが当たり前になっていますが、よく鳴らすことができた時のデジタルを感じさせない深遠な表現はなかなか他では得られない世界だと思います。
ピークコンサルトのラインナップではこのスタイルのスピーカーはもう残っていません。
本物の逸品であることは間違いなく手に入れていて本当によかったと今更ながら感じています。

2009年7月15日水曜日

遊佐未森 ハルモニオデオン

久しぶりに手にしてみた遊佐未森さんのCD 「ハルモニオデオン」。

何かのテーマソングになっていたのかどうかは分からないのですが、アニメ好きな人に好まれそうな雰囲気の歌が特徴です。
自分の内面的な波長とこのアルバムの歌のイメージが合うみたいで音楽的に気に入っています。
どこかファンタジックな異世界で前向きに頑張るようなイメージと勝手に解釈しています。(笑)

演奏の音数は少なくはないのですが、オーディオ的には深さや広がりを期待できるようなソースではなくやや団子状の音像です。
今もこういう歌を歌っているのかな?


2009年7月11日土曜日

入院中の母

入院中の母の容態はほとんど良くはならなくて、目を開けたりやや対象を目で追うような仕草をすることもあるのですが手足はおろか首一つ自分の意思で動かすことができず、周囲の人間が言ってることを理解することも発声することもできません。
このような状態で正気に戻ったとしてもかえって本人にとっては不幸なことではないかと最近は思うようになってきました。

入院して4ヶ月が過ぎたところでそれまで入院していた病院を追い出されて別の病院に昨日移りました。
移った先の病院も長期滞在できるタイプの病院ではないので入った早々に次の移動先のことを考えるように病院からは促されます。

一旦入ってしまえば死ぬまで面倒を見てくれる施設としては公営でやっている特別養護老人ホームが現実的な選択となります。
とりあえず今日は特養がどんなところなのか家から一番近い施設を見学に行ってきました。

応対してくれた職員の方は大変親切な方でしたが、自分が知った現実は厳しいものでした。
特養に入所待ちの人がたくさんぶら下がっているのは知っていましたが、母のように「胃ろう」でしか食事が取れない場合はその専用の設備が必要になるようでその施設ではこの5年間は新規の人間にその設備が空いたことはないそうです。

本当に介護が必要な人間にとって門戸が狭いのでは意味が無いような気がするのですが現実はこういうものみたいです。
昔で言うところの姥捨て山の山を探しているような気分になってくるのですが、とりあえず永住できる場所を見つけるまではこの落ち着かない状態は続きそうです。

AZUMI

小山ゆうさんの漫画作品「あずみ」は48巻で完結しました。

長くファンだった私としては永遠に続いて欲しい作品でしたが、どういう形で完結させるのかについても興味深いところでした。
自分の生みの親がどういう人でどういう場所で生まれたのか?という自分のルーツをたどっていく形で物語りは収束し、そして苛烈な人生がまだ続くことを暗示させる寂しさと不安を持続させる終わり方でした。

終了してすぐに「AZUMI」の連載が始まりました。
「あずみ」は関が原の戦い直後からの話でしたが、「AZUMI」は幕末の時代で顔は似ていても全く関係のない別人のあずみが主人公となっています。

「あずみ」では自分のルーツは分からなくてもあずみが何のために刺客として働いているのかは明確でしたが、「AZUMI」1巻ではあずみのルーツは分かっていてもどういう組織で働いているのかがまだ明らかにされていません。
今後の展開が楽しみです。



2009年7月7日火曜日

スタートレック サントラ

新作映画「スタートレック」のサウンドトラックCD(輸入版)を購入しました。

最新のSF大作映画らしく音質はクリヤーで切れがあります。
音楽的には終盤まで勇ましい曲がずっと続いてやや単調かなと思います。
映画の内容もあわただしい内容なのかもしれません。

写真でCDの後ろに写っているのは私が小学生のころに購入した「スタートレック」のアナログディスクです。
私は大学2年生の頃まで購入する音楽ソースはアナログディスクでした。
現在、アナログプレーヤーは所有していないのでアナログディスクは数はそれ程多くないですがもう15年くらいはデッドストック状態になっています。

記憶の中のスタートレックのサウンドトラックは立派なメインテーマがちゃんとあってもっと雄大な音楽だったように思います。


2009年7月5日日曜日

ツーリング0907

今日は午後から山口方面にバイクでショートツーリングに行って来ました。
主な目的は2006年にオープンした下関にあるカートコース「轟の森レーシングウェイ」にカート遊びをしに行くことで、帰りには瓦そばとうな飯をいただき銭湯で一風呂あびてさっぱりしようというところです。

カートの走行は14周だったのですが腕と右足が上がらないくらい体に来てました。
いい汗をかけました。

山口県の道はきれいで適度にうねりのあるルートのためSV650の変更したばかりの足回りをテストするにはもってこいの条件でした。
(走行距離:205km)

今日の走行メンバーは、

・GSF750 
・VTR1000F
・CBR600RR
・GSX1300R 隼


2009年7月4日土曜日

エクリプス 試聴

今日はMAXオーディオさんのところでエクリプス(富士通テン)の試聴会があったので参加してきました。

用意されていた機材は
プレーヤ:
・DCD-SX(DENON)
・AKURATE DS(LINN)
・LP-12(LINN)

フォノイコライザアンプ:
・PHONO3(AMPHION)

アンプ:
・PMA-SX(DENON)

スピーカ:
・TD712zMK2(ECLIPSE)
・TD725SW(ECLIPSE)

で、ナビゲーターは評論家の山本浩司氏で行われました。

エクリプスは何年か前にONKYOのAVシステムでサラウンドシステムを体験する試聴会があったのですが、特に得るものがなく途中で退席しました。

今回は2チャンネル+サブウーハーという構成です。
結果から言えば2チャンネルの再生はいまいちですが、2.5チャンネル?の再生はなかなか侮れない再生でした。
サブウーハー(40Hz以下)を加えることで低域の量感はもちろんですが立体感もかなり変わります。
普通のフロア型スピーカーを再生しているのと変わらない量感があります。

今回は3種類の音源を用意していたわけですが、これも結果を言えばCDとDSの再生はいまいちでアナログディスクの再生はなかなか侮れない(笑)再生でした。

CDとDSの再生は再生音がどうしても生とは違って作り物の再生にしか聴こえないのですが、アナログの場合のみ生々しさが付加される感じです。

ナビゲーターの山本氏が用意したアナログディスクは半世紀くらい昔の録音のブルース音楽のものばかりだったのですが、これがすこぶる臨場感のある良録音だったのとフルレンジユニットのエクリプスは元々再生帯域が決して広くはないことから、中域を中心に鮮烈な表現ができているアナログディスクとの相性が抜群だったということだと思います。