2008年6月29日日曜日

チェンジペダルが折れたマシン

チェンジペダルが折れたマシン。
MotoGP第9戦オランダGPが終了した直後のロッシのマシンです。

このレースでロッシはスタート直後に転倒してしまい、猛烈な追い上げを見せて2台を抜いて12位でフィニッシュしてます。
ラップタイプは独走優勝したストーナーには及ばないものの、2位のペドロサよりも速く、抜き去ったマシンよりも2秒も速く走っていました。

転倒したときにチェンジペダルが折れたわけですが、運転しながら折れたチェンジペダルでシフトチェンジをするのはほぼ不可能です。
ペダルが折れたマシンを運転したことがある者ならば誰でも知っていることだと思います。

レーサーは市販車とは違ってシフトが前から後ろに伸びる構造なので若干はやりやすいかもしれませんが、それでもレースの実戦をこの状態で乗り切ってしまうロッシの走りは信じられないという感じです。(笑)


出遅れた感のあったストーナーが前回あたりから昨年の「完璧な速さ」を取り戻してきたようでシーズン後半に巻き返してくることは必至ですが、今年マシンの完成度を上げてきたヤマハに乗るロッシにはぜひ真っ向から勝負してもらいたいものです。

その方がチャンピオンシップをどちらかというとポイント稼ぎとして戦っているライダーよりも何倍もレースを面白くしてくれるものだと思います。(笑)


2008年6月22日日曜日

SX-500

九州地方は関東などとは違って、「ステレオサウンド」誌が発売されるのが一週間ほど遅いみたいです。
金曜日の飲み会の前に書店で購入したステレオサウンド誌を読んでみましたが今季号はいつになく面白かった。

特に読み応えがあったのは「いま私のほしいもの、手に入れたもの」としてオーディオ評論家各氏にそれぞれ私的なオーディオの取り組みを紹介させているコラム。

自分がその機材に対して持っている印象とは違うケースも多いのですが、評論家といっても一オーディオファイルでもある各氏達が一般のユーザーとあまり変わらないような気持ちで新しい機材を導入していることが分かって面白かったです。

特に意外で興味深かったのが小林氏があげていた SX-500DE です。
偶然ですがSX-500は私もつい最近ホームページを何気なく調べていて現在でも新品で手に入ることを知って、今のハイエンドアンプなどでこのスピーカーを鳴らしたらどんなパフォーマンスを得られるのか空想していたからです。(笑)

初代のSX-500が世に出た頃、私はSX-311という弟機を使っていました。
311はそれ程特筆するようなものはないスピーカーでしたが、500の方はスペック至上主義の国産スピーカーとは違って音楽を温かく再生する逸品でした。

雑誌などの評価もあってベストセラーシリーズとなったSX-500でしたが、人気がある時にはその実力を認めつつも自分が所有してみたいとは思っていませんでした。
今考えてみるとこのスピーカーはパフォーマンスを考えたらとんでもないコストパフォーマンスなんじゃないかと思っています。

現在、同社のフラグシップ機である SX-L9 は性能的にはものすごく細やかな表現ができてハイテクな印象を受けるのですが、音楽を2次元的な音のみで捕らえているような感じで高域がきつく空間的な表現が全くできていないと感じました。


自分のスタンスというものが評論家先生にはあると思いますが、新しい取り組みに鈍感なようでは評論家としての資質には欠けていると思います。

それにしても三浦氏のコラムで、ステレオサウンド誌の試聴室での新製品視聴会は雑誌一冊に付き1回だけというような記述が出てきますが、年にたった4回しか視聴しないようでは製品を紹介するのにあまりに少なすぎるのではないかと思います。
残りは個人の取材で補うのでしょうか。

2008年6月20日金曜日

新入社員

今日は職場の新入社員歓迎会が催された。

機械設計を担当する新入社員は本当に久しぶりなのでなんだか新鮮だ。
サラリーマンをやっていて大成する資質は些細なことに動じない太い神経だと思う。
それから周囲の人間に好感を持たれること。

専門的なスキルなどは長くやっていればよほどのぼんくらでない限り身につくもの。
逆に言えばスキルを身につけることができない人が長く居続けられるほど余裕のある職場でないとも言える。
そういう意味では今年の新入社員は有望かもしれない。(笑)

それから、人間何か一つ位は熱く語れるものがないと人生を有意義なものにするのは難しいと思う。
例えそれが仕事であろうと趣味や道楽であろうと。

2008年6月14日土曜日

G線上の狙撃

イギリス人のシンプソンは世界でも屈指のバイオリニスト。

あるコンサートでアンコールのソロ演奏で「G線上のアリア」を演奏中に不意にバイオリンのG線(弦)が切れるというアクシデントに見舞われる。

「G線上のアリア」はG線のみを使って演奏されるため、どうすることもできずに壇上に呆然と立ち尽くした彼に聴衆は容赦なくブーイングを浴びせる。

この件がトラウマとなって人前で演奏することができなくなってしまったシンプソン。
予定されていたチャリティーコンサートでの演奏も降ろされて、代役として選ばれたのはライバルのケルンスキー。

この事が我慢ならないシンプソンはゴルゴ13に依頼してコンサート中のケルンスキーのG線を狙撃させ、彼が味わったのと同じ苦しみをライバルにも味合わせてやろうと画策する。

コンサート当日、予定通りアンコールで「G線上のアリア」を演奏するケルンスキー。
突如G線を狙撃され演奏を中断された彼は弾が飛んで来たであろう方向に視線をやるが、何事もなかったようにD線を緩めてD線を使って演奏を再開させる。

コンサートを成功させたケルンスキーは一斉に賞賛を浴びるが、対照的に沈んでいくシンプソン。

BSジャパンで放送中のゴルゴ13 第7話「G線上の狙撃」 はそれまでの放送ではゴルゴの正確無比な仕事ぶりに焦点をあてた演出がメインだったのですが、脇役のケルンスキーの高潔な精神が光る内容で新鮮でした。


ステラの仕事

ステラヴォックス・ジャパンからカタログが送られてきました。
顧客に対するアフターの熱心さでは私がかかわった代理店の中でステラが一番です。

カタログも顧客層にあわせて「買ってくれそうなもの」を厳選して送ってきているような気がします。
ステラ関係では私は過去にはSR-DVDを使っていましたので、送ってきたカタログもゴールドムンドの入門機やアクセサリー関係がメインです。

ゴールドムンドというメーカーは、機械屋の私から見たらメカニカル・グラウンディングなど興味を引かれる要素が多いメーカーです。

アクセサリーに関してはケーブル関係とラック、インシュレーターを扱っているようですが、このジャンルは私はドルフィンに絶対的な信頼を置いているので他のメーカーに浮気することはまずありません。

コンポーネントに関してはフルシステムが組める数少ないブランドで、価格帯によって上級機から下級機までの棲み分けをきっちりとやってます。
しかしステラヴォックス・ジャパンのデモはよく聴きますが、よく鳴っていることは今までに一度も経験したことがありません。
他社が取り扱っているコンポと組み合わせているほうがゴールドムンドはよく鳴っているくらいです。

ゴールドムンドの音は美音系で、はまる人ははまると思います。
(例外的にドルフィンで聴かせてもらった改造した36は写実系で実直な音だったと思います。)


私が所有していたSR-DVDは、ドライブはパイオニアの安物プラスチック製のドライブをそのまま移植したものでした。
リモコンはパイオニアのロゴの上にゴールドムンドバッジを貼り付けた安っぽいもの。(笑)
筐体が小さかったので中味はぎっしりと詰まっていましたが。(笑)

音はCDトランスポートとして比較した場合、同時に所有していた価格が半額以下のDENONのDVDプレーヤに情報量で負けていました。
ただ、楽器の音色が自然で輪郭の強調感がない分聴きやすく長く聴いていられるのはSR-DVDの方でした。

映像の方は圧倒的にSR-DVDの方が上でした。
映像機器は新しい方が有利なのとエアーのチューニングが効いていたのだろうと思います。

ステラヴォックス・ジャパンには音でお客さんを納得させる努力を現状より頑張ってもらいたいものです。


2008年6月4日水曜日

サウンドトラックCD紹介2

「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」


上映の途中で休憩を挟まないといけないくらいの長編で、ギャング映画としては賛否が分かれる映画だと思います。
私は大河ドラマのような壮大さがあって大変好きな作品です。

これだけお金をかけたゴージャスなギャング映画は将来もう作られることはないでしょう。

音楽はご存知、エンリオ・モリコーネが担当していて録音もなかなか優秀だと思います。
初めて氏の音楽を聴いたのはこの作品で、最も好きな作品でもあります。

古き良きアメリカを叙情味たっぷりに表現していて映画の格調を嫌でも高めてしまう傑作です。


「赤毛のアン」


高畑勲氏が演出を担当した1979年製作TVシリーズアニメのサウンドトラック。
豪華2枚組みとなっていてファンにはたまらない仕様です。

アルバムに収録された曲にはワンポイントだけというものもありますが、子供が見るのを対象としたTVアニメ作品でこれだけ音楽に注力された作品は将来出てくることはもうないだろうなとか思ってしまうくらいに豪華なサントラです。

曲は地味で簡素ですが心に響く良い曲が多いです。
特に笛の音がよく伸びていて気持ちが良いです。

作中で使われた挿入歌が全て?収録されているところが貴重だと思います。
格調が高く素晴らしい歌ばかりです。


「川井憲次ベスト」


中田秀夫監督や押井守監督とのコラボレートで有名な川井憲次氏のベストアルバム。
SACD3枚組みで1万円します。

氏の音楽では「リング」のサントラが特に傑作だと思います。
この映画は絵・音・ストーリーの全てが渾然一体となって怖い傑作だと思ってます。
(リングのオリジナル・サントラもお勧めです。川井氏の曲が少ないのが難点ですが)

このボックスの1枚目のディスクはCDの通常版も持っていて音質を聴き比べてみましたが、音はほぼ同じでした。
ΩSACD2の192kHzアップサンプリング能力が素晴らしいのか、SACDがもう一つなのかよく分かりません。(笑)


「時計仕掛けのオレンジ」


スタンリー・キューブリックは、クラシックの名曲をまるで自分で作った曲のように自然に自分の映画作品と一体化させてしまう才能は天才的だと思います。
そういう意味で「2001年宇宙の旅」などは誰もが認める傑作だといえるでしょう。

この作品はオリジナルの楽曲を電子音で崩して収録したものが多いのが特徴です。

不良の矯正プログラムの副作用によって、大好きだったベートーベンの曲を聴くことができなくなってしまった主人公の心情を揶揄するかのように加工されたベートーベンの第9は傑作だと思います。(笑)

個人的には「シャインニング」のサントラも欲しいのですが、なぜかこのタイトルは発売してくれません。




「ブレンパワード」


1998年にWOWOWで放送された富野由悠季監督のTVアニメシリーズ。
OPで全ての女性キャラクターが全裸で登場するという素晴らしいアニメです。(笑)
ただ、内容的にはこけちゃった作品ですね。

音楽のほうは担当した菅野よう子さんの才気があふれるような内容で素晴らしいです。
もともと西洋の音楽がベースになっていると思うのですが、曲の構成は自由闊達で「型」のようなものを感じないのが特徴だと思います。

音質も素晴らしく、彫りが深く広がりも申し分ないです。
サウンドトラックは2枚あり、写真のものはPart.1でPart.2も別にあります。

2008年6月1日日曜日

サウンドトラックCDの紹介

戯れにCDのディスクレビューを書いてみたくなったので書いてみます。
オーディオを熱心にやられている方で、サウンドトラック関係のディスクのことを書いている人をあまり見ないようなのでそれを中心にチョイスしてみます。

まずは「モータルコンバット」。


格闘アクションゲームをハリウッドで実写映画化した作品です。

CDの内容はハードロックの隠れた実力者達による競演という感じで、映画の知名度は低いですがサウンドトラックは骨太で充実した内容です。
エレキギターをブンブン鳴らすサウンドにしびれる方は一聴の価値があると思います。

ディスクのバージョンがいくつかあるようで私が持っているのは1998年版です。



「俗・さよなら絶望先生」


アニメ作品を楽しめた方は多分聴いて満足できる仕上がり。
アニメの作品自体そうでしたがサウンドトラックもなんだか遊び心に満ちています。
哀愁と笑いが満ちていて、音質は生々しいという方向とは違うのですが妙に説得力のある録音。

リコーダーの独奏などは結構新鮮かも。
あと「完璧艦隊の歌」と「トロイメライ」は不気味で可笑しくて笑えます。(笑)

残念なのは歌関係がテレビサイズと称して1番だけしか入っていないこと。
「空想ルンバ」はフルバージョンが欲しいところですね。



「エスパー魔美」


知る人は知る、藤子・F・不二雄さん原作の隠れた傑作アニメ。

サウンドトラックも良くできていて、バリエーションがものすごく豊富です。
そのせいかテレビのバラエティー番組などで時々このサウンドトラックから曲が使われたりしていますので、サウンドトラックを知らない人でも曲を聴いたことがある人は多いのではないかと思います。

ただ一つ、曲の合間に時々セリフが入るのが悩ましいところ。
一人で聴いていてもすごく恥ずかしい気持ちになります。(笑)

しばらくの間CDは絶版となっていてプレミアム価格が付いたりしていましたが、2001年に2枚組のさらに充実したCDが発売されています。
近いうちにそちらも聴いてみたいと思っています。


「地球へ・・・」


1980年に公開された竹宮恵子原作のアニメーション映画作品。
劇場に観に行ったのを覚えています。

このサウンドトラックは私が小学生の頃、友達からLPを借りて聴いていました。
ダ・カーポさんが歌うテーマ曲が作品世界とマッチしていて素晴らしく、いつまでも記憶に残る曲でした。

しかしその後この作品がCDで登場することはなく、2003年に初めて登場しました。
特に「愛の惑星」はダ・カーポさんのオリジナルアルバムにも収録されることはなかったので、私にとっては「幻の曲」として手に入らないとあきらめていました。

初めて自分のシステムで「愛の惑星」を聴いたときは思わず涙がこぼれていました。(汗)


「グラディエーター」


自分がオーディオのチェックなどでよく使うリファレンスディスクの一つです。
これの前は「タイタニック」をよく使っていました。

アコースティック系ではなく仮想音場型のディスクですが、この手のお金をふんだんに使ったと思われるサウンドトラックは歪感がなくて立体的な音像が出現するので使いやすく聴いていて楽しいです。

曲中に登場するダイアローグなどは生々しくて、オーディオの性能が上がるにつれてしゃべる声の質感で感動させてくれる稀有なディスクかもしれません。

実は映画のほうはまだ観ていません。
私の所有するサントラCDではそういうディスクも結構あります。(笑)


「トップをねらえ2!」


2006年製作のアニメーション作品。
映画本編の音質が極めて優秀で、ものすごく細かい音が充満している感じでした。

サウンドトラックのほうは、オーケストラ演奏ですがライブコンサートを感じさせるような録音ではなくてあくまでも映像世界を表現するためにイコライジングされたものです。

近年のアニメーション作品のサントラとしては質的にまじめに作られたもので好感がもてます。
前作「トップをねらえ!」で酒井法子が歌っていた主題歌がオルゴール曲で使われたりなど心憎いところもあります。

ただテーマソングは曲も録音もなぜか月並みでもう一つ魅力がありません。


「僕は怖くない」


イタリアの「スタンド・バイ・ミー」などと評されている映画です。

サウンドトラックはバイオリンを主に弦楽器を中心とした楽曲ばかりで、イタリアの映画作品らしい趣があります。
メインテーマはパッヘルベルの「カノン」を思わせるような曲ですが、全体的には普通のクラシック曲とは違ってエキセントリックなものが多いです。

録音は建物の響きを強調するような感じの演出を感じますが生々しさはあります。
私はどちらかと言えば普通のクラシック曲を聴いていても眠くなるほうなので、このCDのように映像を想起させるような作品の方があっているかもしれません。