2019年12月30日月曜日

今期のTVアニメ1912

今期面白かった作品を記しておきます。前期はひとつも残らなかったのですが今期は豊作だったと思います。

・慎重勇者 BS11
・ハイスコアガールⅡ BS11
・絶対魔獣戦線バビロニア BS11
・バビロン BS11
・ライフル・イズ・ビューティフル BS11
・本好きの下克上 WOWOW



慎重勇者
S難度の魔王攻略ミッションのため駆け出し女神から召喚された日本人の青年。
タイトルの通り慎重すぎる性格の勇者なんだけど「ready perfectly」のセリフが発せられるまで滞りなく準備が終われば完璧であるのかどうか蓋を開けてみないと分からないところがなんとも面白い。結構爆笑させていただきました。(笑)

女神の尻から始まるエンディングは少し奇抜だなと思いましたが安月名莉子さんが歌うED曲も裏声っぽい歌い方の少し奇抜な曲です。


ハイスコアガールⅡ
BS11の放送は途中から放送時間を変えたため2話録画し損ねて見逃してしまいました。
この作品に限らず放送時間が不規則なのは困りものです。
終盤は二人の関係に絞って少し間延びした感じになったかなと思いますがこの甘酸っぱい展開と90年代のTVゲームはおじさん的には観ていて気持ちがいいです。今の若い人はどう感じるのかな。


絶対魔獣戦線バビロニア
Fate/Grand Orderは人気があるのは知っていましたがゲームをやらないので内容はほとんど知らないのですね。ZEROで絶対的に強かったバビロニア王のギルガメッシュが生存している世界に飛んで活躍するという設定からかなり引き込まれますね。色っぽいサーバントや内容からは若者向けの作品だとは思いますが作品の質はすごく高くて楽しめます。


バビロン
7話まで放送した後1ヶ月以上中断しています。
東京都の一部を「新域」として独自の政治システムを導入する。その事業にからんだ政治家のスキャンダルを特捜検事が追う内容だと思っていたらとんでもないパンドラの箱を開けたような気分です。基本禍々しいだけの作品なら最初から観ないのですがスタッフもキャストも一流の人たちが作り上げている作品なので見応えはあります。これからどう展開するのか全く予想がつかない。


ライフル・イズ・ビューティフル
高校の射撃部というかなりマイナーな部活を描いた作品です。このゆるい感じは「キャロット」系の作品かと思っていたら「ジャンプ」系の漫画作品が原作なんですね。ゆるい感じの作品は最近多いですが競技をしっかり描いていてキャラクターの魅力を描き分けているのが楽しい作品です。

主要キャラクター4人(ライフリング4)が歌うED曲を取り寄せました。OP曲とセットだったらいいのにと思いましたがカップリング曲もこのアニメ作品にちなんだ曲でレベルが高いです。どうやら挿入歌も何点かシングルで発売するようですね。最初からアルバムでまとめてくれたらそれを購入するのですが。。。


本好きの下克上
観ているとなんだか古き良き「世界名作劇場」を思い出します。雰囲気があの雰囲気なんですよね。個人的にはとてもうれしい。世界名作劇場とくに中期までは大人が十分に鑑賞できるクオリティだったと思います。
本好きの大人の女性が早世し幼い子供に転生する。本が非常に貴重な世界なので平民ではまず手にすることが出来ない。なのでまず紙を作るところから始める。。。ああなんだか壮大なストーリーですよね。(笑)

2019年12月22日日曜日

アース配線の一部変更

座間ドルフィンのサイトで壁コンセントのアース接続用丸端子を告知しているので取り寄せました。おとといの夜に注文したのに今日の夕方に届きました。速達なので予想以上に早いです。

どこに使うかというと壁コンセントのXP-PS flare Limitedのアース端子と銅バーをつないでいる線を作り替えて交換するのに使用します。
ここの線は自分で作った線を使っていますが重要な箇所なのでグレードアップしたいと思っていました。

一つ勘違いしていたのですが丸端子は2個1セットかと思っていたら届いたのは1個と半田、熱収縮チューブのセットでした。
仕方がないのでもう一つは手持ちの丸端子のスズメッキを剥がして使うことにします。
実はメッキを剥がすための道具は用意していたのでスピーディーに作業は進められます。
2時間ほどの作業でケーブルは出来あがりました。


久しぶりの半田作業のせいか素人丸出しの雑な仕上がり具合です。(汗)
線は分電盤を作った時のあまりで JPS POWER AC の切れ端です。
細い銀線を集めたより線で確か6sqだったと思います。アースで使うには太いです。
チューブは付属は黒でしたが手持ちの緑を使いました。

続けて線の交換を行います。


やや余裕を持たせて長めの線にしてます。
組立の際にねじを銅バー取付ねじのM5と間違えて入れようとして壁コン側の金メッキ丸端子に入らなくて丸端子の穴を5キリでもんで少し大きくしてしまいました。
高価な端子にもったいないことをしました。
銅バーのM5ネジはCNT複合銀メッキ付のネジです。以前確か壁コンのアップデートで残ったネジです。

今まで使っていたケーブルは


同じく JPS POWER AC のアース線にスズメッキの丸端子を付けたものでした。
これはこれでそれ程悪くはないですが今回のケーブルは期待通りいいアップグレードになってくれそうです。
スケールが大きいですが最初は少し緩い感じでフォーカスが微妙に合ってない感じです。
まあエージングですぐに改善されそうな手応えです。

2019年12月21日土曜日

今年を振り返って2019

オーディオ&ビジュアル趣味で今年を振り返ってみます。

一番大きなトピックはやはり前後のハイトスピーカーを導入して9.2chのマルチチャンネルシステムを完成させたことです。
チャンネル数は増やそうと思ったらいくらでも増やせそうですが私のシステムではこれで打ち止めとします。(増えてもボイス・オブ・ゴッド1本くらい)
そして機器そのものも基本今の状態から増やすことはないでしょう。これからは保守がメインになっていきます。つまり使えなくなったら修理や交換という形です。

2chと違ってマルチチャンネルはハードを揃え、セッティングするだけでもたいへんでやはり敷居が高い趣味だと思います。
80年代終わりの学生のころに一度マルチチャンネルでシステムを組んでその後2chでやってきましたが、2008年にサラウンドプロセッサーの568.2を導入してマルチチャンネルを再び始めました。
それから数えて11年経ってようやく今年にシステムが完成したことになります。

音楽も映像もマルチチャンネル再生は2chでは得がたい魅力があります。
私の目指す方向は基本2chシステムの拡大であまりこれ見よがしなサラウンド感は求めていません。
なのでシネコンや一般的なホームシアターの音と比較すると後ろや横からの音はあまり意識しないと思います。あくまでスクリーンを中心とした音展開です。

それから音楽再生で使うBDドライブのケースを新調したことも大きなトピックでした。
私の音楽再生はCDの再生がメインです。私が欲しい音源はCDで一番手に入りやすいですし過去の資産も99%くらいCDです。
そして以前から感じていましたがCDをfidataのNASにリッピングして再生するよりもfidataに接続したBDドライブで再生した方が音は良いです。

これはBDドライブケースを新調したことでよりはっきりと自覚できました。
常識的にCDの中味を別のストレージに移し替えて再生するよりもダイレクトに再生した方がシンプルで有利なのは自明のような気もします。
ただBDドライブでの再生ではタグ情報がまともに付きにくいのが残念ですね。

それからシアター部屋を2年前に作ってからこつこつとルームアコースティックの改善に取り組んできました。
当初はデッドな響きをライブな方向に持っていきたいと思って音の反射を高めるために音が抜けていく箇所に固い合板を使ったりしていましたが、音を聴きながら少しずつ改善を進めて結果今年はそれらをほとんど取り外すことになってます。やはり固い合板の反射は音が確実に濁り明瞭度が落ちてしまいます。
以前よりややデッドな響きになっていますが再生音はむしろアクティブで声の質感や低音が飛んでくる感じがいいです。

なのであまりボリュームを欲張る必要もなくて(実際音量は6畳間でやっていた時と同じくらいです)外にあまり音が漏れない程度の音量で十分に楽しめる環境になってます。
ルームアコースティックに関してはほぼ完成したかなという感触です。

来年からの目標ですが継続してシステムや部屋のチューニングでパフォーマンスを少しずつ上げて行けたらいいなと思っています。あまり派手な取組はないと思います。
この趣味のキモはなにか手を加えた結果の善し悪しを正確に判別さえ出来ればたとえ遅いペースでも確実にパフォーマンスをアップさせることができるということかなと思っています。間違ったままで進むとものすごく遠回りになります。
映像の4K化は大きな課題ですがWOWOWが4K化した後のタイミングで十分だと思っています。

2019年12月17日火曜日

今年観た映画作品2019その3

その3ラストです。

ダメジン
2006(日本) WOWOW
監督:三木聡
出演:佐藤隆太 市川実日子

ホームレスの3人組の前に「ゴールデンチャイルド」と名乗る金色の男が現れインドを目指すように示唆する。



作中で「ムードがある」というセリフがありますがこの作品のことを言い得て妙な表現だと思います。
こういうどこか芸術とコメディの狭間にあるような作品結構好きです。ロードムービーだし。


若おかみは小学生!
2018(日本) WOWOW
監督:高坂希太郎
出演:小林星蘭 松田颯水

事故で両親を失った小学生の女の子は祖母がやっている旅館で暮らすようになる。



生きていた人と別れ、死んだ人と出会う不思議な物語。この上なく不幸な境遇である主人公だが関わる人たちがそんなことを思いやってくれるとは限らずある意味すごくドライな作品です。生老病死は避けて通れない絶対的な苦しみではあるがそれをどう処理するかはその人のセンスなのでしょう。できればスマートでありたいものです。


劇場版 幼女戦記
2019(日本) BD-ROM
監督:上村泰
出演:悠木 碧 早見沙織

前線で帝国魔道部隊を率いて連勝するターニャ。敵の連邦軍に友軍として参加している新兵にターニャを父の敵(かたき)として復讐に燃える女性がいる。



TVシリーズなどでこの作品のことを知らないとたぶんこの映画作品は楽しめないと思う。
「劇場版」の難しいところでファン向けに割り切った内容にするか、一般に通ずる作品として仕上げるかは思い切りが必要だと思う。
それを踏まえていても正直物足りない感はあります。内容的にもクオリティ的にも。好きな作品なので厳しめの感想です。


君の膵臓を食べたい
2018(日本) WOWOW
監督:牛嶋新一郎
出演:高杉真宙 Lynn

病院の受付ホールで拾った「共病日記」を見たことから同級生の女の子が接近してくる。




「泣き」を強く意識した物語ですがあざとさはなくて自然に引き込まれる作品です。正反対の性格の二人が実は相性が良いというのは実際はどうだか分かりませんがあり得なくはなくてなるほどなとも思います。タイトルの意味は作品を観るまで全く予想できなかったですが少しゲテモノっぽいイメージで損をしているような気もします。


日日是好日
2018(日本) 日本映画専門チャンネル
監督:大森立嗣
出演:黒木華 樹木希林

茶道を習い始めた女子大学生。茶道と共に歩む人生を描く。



「にちにちこれこうじつ」と作中では読んでいました。樹木希林さんが出演している映画はたくさんありますが正直あまり好きな作品はなかったです。いつも自然体を感じさせる樹木さんですがこの作品はどこにでもいるようなおばさんでありながらどこか達人のような雰囲気がよく出ていて素晴らしい作品だと思います。黒木華さんの出演作品は「リップヴァンウィンクルの花嫁」以来ですが独特な存在感のある役者さんですね。大学生から40歳くらいまでの幅を違和感なく演じる演技力は素晴らしいです。


ANEMONE/交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション
2018(日本) WOWOW
監督:京田知己
出演:小清水亜美 山崎樹範

数十億人が犠牲となった人類の敵と戦うためにアネモネは魂を敵の内部に転送しアバターで敵内部を破壊する任務を負う。



TVシリーズを観たことがなくてエウレカセブンを観るのはこの作品が初めてです。テンションの高い状況下でアネモネがあっけらかんとしている様子がなんだかなごみます。作画と音楽のクオリティがかなり高いですね。物語を完全に理解することは出来ないのですが作品世界を気持ちよく堪能することができました。


blank13
2017(日本) 日本映画専門チャンネル
監督:斉藤工
出演:松田コウジ リリーフランキー

ふらりと家を出て行った父親が13年ぶりに余命幾ばくも無い状態で見つかる。



70分程度の短めの作品です。
葬式を見ればその人の生前の偉大さが分かる。。。というものでもないのかというところでしょうか。
幼い頃にキャッチボールをしてくれた父親よりも彼の代わりにキャッチボールをしてくれた母親の姿の方が個人的には強く印象に残りそうだなと思いました。


眠狂四郎 勝負
1964(日本) BSプレミアム
監督:三隅研次
出演:市川雷蔵 藤村志保

たまたま狂四郎と知り合いとなった勘定奉行は実直な性格から敵が多い。



脚本ははっきり言って破綻していると思うのですがこの時代の時代劇はいろいろな意味で見所が多くて楽しめます。この作品を観ていて思ったのは狂四郎はどうやって生計を立てているのだろうとかあの髪型は誰がどうやってセットしているのだろうとか些細な疑問が次々に現れます。まあそれだけ登場する回りの素浪人どもは風体がみすぼらしいのですよね。


モニタリング
2017(オーストリア) WOWOW
監督:ルート・マーダー
出演:フリッツ・カール カタリーナ・ローレンツ

金融会社に勤めるエリートの男が「ライフ・ガイダンス」の管理下に入ることを通告される。



どこかクールで空々しい近未来の世界が舞台。合理化を追求すると人間はロボットのようになり人間らしさを演技しなくちゃならないのか。物語を追うというよりもその独特な世界を味わうという感じがどこかデビット・リンチ監督作品に通ずるところがあります。主人公が暮らす家や登場する自動車のデザインなど未来的な造形も楽しめます。

2019年12月16日月曜日

今年観た映画作品2019その2

その2です。

あなたへ
2012(日本) BSプレミアム
監督:降旗康男
出演:高倉健 田中裕子

故郷の長崎の海に散骨して欲しいという妻の遺言に従って富山から車で旅に出る刑務官の男。



地元福岡県の郷土の星でもある健さんですが数多くある出演作の中に個人的にはあまり面白いと言える作品がありません。あえてあげれば「ブラックレイン」といったあたりになります。
この作品は健さんの最後の映画出演作。いつもの不器用な役柄の健さんらしさをおさえた作品で周りの人間とのかかわりを描くロードムービー。童謡歌手だった妻との美しい思い出を追いながら旅する健さんは心の底では妻の心に疑問を持ちそして他でも人間の裏切りを目撃する。ハートフルな作品なのですがミステリーでもあります。



教誨師
2018(日本) WOWOW
監督:佐向大
出演:大杉漣 玉置玲央

死刑囚に面会し会話する教誨師の男。彼の担当する死刑囚は6人居る。



ほぼ全編に渡って拘置所の一室での囚人と教誨師の会話のシーンが続く。
しかし全く退屈な作品ではなくむしろ6人の死刑囚と彼らが持つ闇のようなものに引き込まれていく。
大杉漣さんの遺作となったこの作品はあまりに彼の人柄を表しているような作品でなんとも言えない後味が残る。


スキャナーズ
1981(カナダ) WOWOW
監督:デビッド・クローネンバーグ
出演:スティーブン・ラック マイケル・アイアンサイド

他人の心をスキャンする超能力を持つ若者。彼の助けになろうとする博士と彼を仲間に引き込もうとする強力な能力者がいる。



クローネンバーグ監督の出世作。監督の作品では個人的には「デッドゾーン」が大好きですね。
この作品、脚本自体は荒唐無稽なところがあるのですがスキャナー達の不気味な演技がなんとも魅力があります。コンピューターや電子機器に対する考え方も今観るとなんともおおらかで微笑ましいかなと思います。


未来のミライ
2018(日本) WOWOW
監督:細田守
出演:上白石萌歌 黒木華

両親は生まれた妹を連れて家に帰ってくる。それまで一身に浴びていた親の愛情を妹に奪われた幼児はおもしろくない。




「バケモノの子」が個人的にはもう一つだったこともあり正直この作品は期待していませんでした。テーマ的に自分には合わないだろうと。。。しかしいい意味で裏切ってくれた作品です。
90歳の新藤兼人監督がTV番組のインタビューで、幼少の頃駄々をこねても母親におもちゃを買ってもらえなかった腹いせに母親の足を蹴ったことを「一生消えない罪」と話していたのが強烈な印象として残っています。
誰でも子供のころを振り返ってみれば愚かで恥ずかしい存在であったと思います。まあ今でも私は内面は子供な部分がかなり残っているのですが(笑)。自分の存在の系譜、座標軸というものを考えるきっかけになりました。


日の名残り
1993(イギリス/アメリカ) BSプレミアム
監督:ジェームズ・アイヴォリー
出演:アンソニー・ホプキンス エマ・トンプソン

第一次大戦後、イギリスの貴族の屋敷で執事として働く男を中心に屋敷での暮らしぶりが描かれる。




執事の男は自分の人生をこの屋敷に捧げることに誇りを持っているが、それが本当に幸福な人生だったかのかどうかを問うような名残がテーマだと思う。屋敷の豪華さ、たくさんの要人が訪れそこで働く人たちの姿など映画の作りがしっかりしていてその世界の空気感を十分に味わうことができる。


MR.LONG/ミスターロン
2018(日本/香港/台湾/ドイツ) WOWOW
監督:SABU
出演:チャン・チェン バイ・ルンイン

凄腕の台湾の殺し屋が単身日本にやって来てひょんなことから知らない人たちと暮らし始める。



一人で困っている人がいたら周りの人たちが助けてくれる古き良き日本人社会を描いています。ただし本当に生きていく力のない人まで助かるかというと。。。
最初何もないところから強い絆が生まれるというのは見ていて気持ちが良いです。


ヘレディタリー/継承
2018(アメリカ) WOWOW
監督:アリ・アスター
出演:アレックス・ウルフ トニ・コレット

祖母が亡くなり残された四人の家族はどこか暗い影を引きずっている。




とても鬱な作品ですが作品の世界観が緻密に描かれていて引き込まれる作品です。
家族が暮らす森の中の一軒家がなんだか手作り感が満載で味があるのですがその家の中で母親がミニチュア作りに励んでいるのがまた不思議な世界観を醸し出します。
この手の作品にはよくあるのですが作品世界の音なのか現実の音なのか分からなくなる瞬間があって恐怖感が増します。


ドント・ヘルプ
2017(メキシコ) WOWOW
監督:ギレルモ・アモエド
出演:マリア・エボリ  バネサ・レストレポ

上院議員の屋敷に泥棒に入った3人姉妹。目的の金庫を開けても現金がなく仕方なく家人を脅して現金を奪うことにする。



正直突っ込みどころは満載で完成度は低い作品ですが個人的にエクソシスト譚は面白いです。それに加えてキリスト教圏に独特な罪の意識や祈り、悪魔に対するイメージなど新鮮なテーマもあります。

2019年12月15日日曜日

今年観た映画作品2019その1

今年自分の部屋で観た中で面白かった映画作品を記しておきます。こうして記しておかないと観たこと自体を忘れてしまうので憶えておきたい作品を記しています。
記した順番は観た順番です。

祈りの幕が下りる時 
2018(日本) WOWOW
監督:福澤克雄
出演:阿部寛 松嶋菜々子

大阪の女性が東京のアパートで腐乱死体として発見される。行方不明になっているアパートの住民が犯人と思われたが警察の捜査は思うように進まない。



なんとなく昔夜9:00からやっていたサスペンスドラマのような雰囲気があるなあと少し懐かしく感じながら観ました。映画作品としての格調の高さはありますが主人公の刑事を中心に物語が都合良く展開していく当たりがそういう風に感じるゆえんかな。ストーリーは複雑で完全には理解できていません。松嶋菜々子さんの演技が素晴らしくて見入ってしまいました。親は子供の生きていく姿を眺めていられたら本望みたいな下りに少し感動しました。


百日紅~Miss HOKUSAI~
2015(日本) 日本映画専門チャンネル
監督:原恵一
出演:杏 松重豊

江戸で絵師、葛飾北斎と娘のお栄、北斎の弟子の三人は一緒に暮らしている。お栄は北斎から押しつけられた仕事をこなしたりしている。



当時の絵師の仕事ぶりがよく分かって勉強になります。北斎の娘お栄という人物の生き様を追った物語ですが格調が高く立派な日本映画として評価できる作品です。特にお栄の盲目の妹とのふれあいがなんとも強い余韻として残ります。



羊の木 
2018(日本) WOWOW
監督:吉田大八
出演:錦戸亮 松田龍平

魚深町では過疎対策として密かに刑務所から出て身元引受人がいない人で希望者を10年縛りで定住させるプロジェクトを始めた。




6人の前科者達が町にやって来るわけですが各人の個性が見所の一つ。
アパートに入るのにもちゃんとしたところに就職するのにも大概「保証人」を書面で作成しないと行けない。
刑務所から出てきて身元を引き受けてくれる人が居なければ生きていくことが非常に困難ですね。
犯罪を犯すといっても状況は人それぞれで根っから悪い人もいればそうでもない人もいる。
民間の善意に託すのではなくてこの映画のように役所が彼らのサポートに関わるのは全体的に見たら有効なんじゃないかと思う。担当する役所の人は大変ですが。(笑)
原作のコミックは原作:やまがみたつひこ 画:いがらしみきお でまだ読んだことがないのでこっちの方が興味があります。


アウトレイジ最終章
2017(日本) 日本映画専門チャンネル
監督:北野武
出演:ビートたけし 金田時男

韓国チェジュ島で用心棒をやっている大友。日本のやくざが彼の縄張り内でいちゃもんを付けてくる。




シリーズ2作目はやや地味でなんだかすっきりしない感じで終わりましたがこの作品で決着をつけています。
個人的にはビジネスマンとして振る舞う韓国出身の大物フィクサー・チャン会長の存在感がいいですね。作中登場する日本のやくざが品がなさ過ぎるのですが。


ダウンレンジ
2017(日本/アメリカ) WOWOW
監督:北村龍平
出演:ケリー・コンネア ステファニー・ピアソン

男3女3の6人の若者が乗った車が荒野をドライブしているとタイヤを狙撃された。



狙撃している犯人の正体やバックボーンなどが描かれることはなくて淡々と状況を進めていくタイプの作品。
スタッフが日本人だというのは少し意外に思いました。
この手の作品は観客に不快感を与えすぎたりかと言って退屈させては駄目で細かいアイデアが生きてくると思いますがそういう意味では良く出来てると思います。



希望のかなた
2017(フィンランド) WOWOW
監督:アキ・カウリスマキ
出演:シェルワン・ハジ サカリ・クオスマネン

シリア出身の男が貨物船に紛れ込みフィンランドにやってくる。



仕事から家に帰ると自宅は粉々に爆破されていた。当然中に居た家族は死んでしまった。
爆破したのは政府軍なのか反政府組織なのかISなのかアメリカなのかも分からない。
彼に出来ることは死者を弔ってやることだけ。
日本に住んでいればまず体験することはない地獄のような場所から脱出した彼。
フィンランドは良い国のようですが彼はどう扱われそしてどう生きていくのか。。。いろいろ考えさせられる作品です。カウリスマキ監督作品は「過去のない男」を10年以上前に観たことを思い出しました。


ヴィレッジ
2004(アメリカ) WOWOW
監督:M.ナイト.シャラマン
出演:ブライス・ダラス・ハワード ホアキン・フェニックス

森の奥で外の世界との接触を断って暮らしている村がある。



細かなところをあげれば突っ込みどころはあるのですがその存在のつじつまをきちんと合わせて存在させている村。何事もなければ平和で素晴らしい村ですが何か起こった時、例えば災害や病気など自分たちだけの力ではどうにもならない時はやはり困りますよね。
ヒラリー・ハーンが演奏するサウンドトラックと合わせて格調が高く美しい映画作品です。


アンドロメダ
1971(アメリカ) BSプレミアム
監督:ロバート・ワイズ
出演:アーサー・ヒル デヴィッド・ウェイン

アメリカの小さな村に衛星が落下する。まもなく村の住民が大量に死んでいるのが見つかる。



一見すると感染病のように見えるのですが宇宙から飛来したものに病原菌が宿っているのか?というところです。
原因究明のために招集をかけられた4人の科学者達がラボで昼夜を問わず集中して仕事を続ける地味な作品とも言えるのですが妙な説得力とリアリティがあります。
TVアニメの新世紀エヴァンゲリオンの中にこの作品にインスパイアされたであろうエピソードがありますね。

2019年12月11日水曜日

HDMI端子固定ねじ1912

座間ドルフィンからは出入り禁止を通告されていましたがもう解除されているようなので久々にHDMI端子固定ねじを2個取り寄せました。
HDMI端子固定ねじは2012年にBDレコーダーとプロジェクターで交換したことがありますが今回はAVプリアンプのねじを交換します。


前回はCNT複合銀メッキ品でしたが今回は金メッキ品です。M3×L6のねじ2個。
AVプリには3カ所HDMIケーブルが刺さっていますが左と右のネジを交換しています。
左はBDレコーダーからの入力で右はプロジェクターへの出力。真ん中はミニモニターへの出力です。

CNT複合銀メッキは表面がざらっとしていますが金メッキは非常になめらかで比べるとねじの挿入もたいへんスムーズです。

同じような価格帯のアクセサリーとしてアモルメットコアを分電盤で使った時にコストパフォーマンスが高いなと思いましたが、今回のアイテムはそれ以上でM3ねじ2個とは思えないくらいパフォーマンスが高いです。

久々に座間ドルフィンからアイテムを取り寄せたので忘れていましたが違いを言葉で表現するのが難しいですね。なにか限定的な特徴を挙げることが出来ないし言葉を羅列すると嘘っぽくなるし。前回と今では環境が全く違うので今の方がシビアに品質の違いは出ます。たまたま観ている「アニメロサマー2019」がめちゃくちゃ生々しい。

アモルメットコアは2個以上同じところに使おうとは思わないですがこのねじは使えば使うだけ確実に音も映像もよくなるものだと思います。
理由は私が知る限り素材のクオリティがここから提供されるより上のものを知らないからです。素材で攻めるのってやっぱこの趣味では王道だと思います。

2019年12月8日日曜日

仮想アースについて

仮想アースはオーディオアクセサリーとして多く出ていますが今まで使ってみたことはありません。
この手の商品は接地アースがとれない環境の人に充足感を与える為に登場したものだと思っています。接地アースの良否は環境によるのであれこれ試行錯誤する環境になければ、アースループに気をつけてさえいれば無理にアースはとらなくてもいいのではないかと最近は思っています。サブシステムはそうしてますが十分によく鳴っています。

だけど筐体に何かしらをつなげば音が変わることは経験として知っています。
最近他所のサイトで仮想アースがはやっているようなので私も試してみたくなりました。
しかし金属たわしをわざわざ用意したりはしなくて手持ちでNDCカルムというアルミ焼結材が余っているのでこれを使ってみました。


AVプリのHP5509のアース端子に接続しました。アース端子は筐体と導通がありますし、接地ラインとも導通があります。
NDCカルムは吸音材で板状ですが無数に細かい穴というか隙間が開いている材料です。金属たわしがもしアンテナのような働きで電磁波を放射するならこの手の材料でも行けるのではないかと安直に考えています。箱や瓶に詰める必要もないですし。

音は結構変わります。特に音が太く勢いが出るのですが粗くてひずみっぽくて駄目ですね。
何度か付けたり外したりしてみましたが何も接続しない状態でアース端子を緩い状態にするよりしっかりと締め込んだ方が音が良くなることを発見しました。

機器の筐体もそうですが突き詰めるとその素材の音を聴いていることになります。
構造的なアプローチでももちろん音は変わるのですが「音の良い素材」を使わないと必ず副作用があり高いレベルには到達できないと思っています。

ホームセンターや100均でそういう素材が手に入るなら苦労しないのですがね。。。

2019年12月7日土曜日

MotoGPを振り返って2019

今年も備忘録としてMotoGPのことを記しておきます。

Moto3:
チャンピオンはL.D.ポルタ。
Moto3クラスは近年成績上位のライダーごっそりMoto2にステップアップするため本命不在のリセット状態で始まるイメージ。
今年は日本人ライダーが二人優勝したこともあり日本人ライダーの活躍が目立ちました。
D.ポルタはライダーよりもマシンが早いという感じでした。逆に鈴木竜生はマシンが遅いなと見ていて感じます。

Moto2:
チャンピオンはA.マルケス。
今年はエンジンがHONDAの600ccからTriumphの765ccのワンメイクに変わりました。
マルケスはMotoGPで走る兄のマルクと共に2度目の揃っての兄弟チャンピオンです。
しかも来期はアレックスがMotoGPに昇格し兄と同じレプソルホンダ入りが決定しています。
アレックスは昨年までは決勝レースでの空回りが印象的でしたが今シーズンは中盤に連勝して強さを見せつけました。終盤はいつものようにKTMが調子を上げてきてB.ビンダーの強さが印象的でした。ビンダーも来期はMotoGPに昇格します。

MotoGP:
チャンピオンはM.マルケス。
今期のマルケスは特に強かったです。GPが19戦行われたこともあり前人未踏の400P越えをやってのけました。一度だけリタイヤがありましたが残りは全て1位と2位ですからつけいる隙がないですね。
ルーキーのF.クワッタハッホが才能を開花させたようなパフォーマンスでした。Moto2で勝ったレースはぶっちぎりでしたが条件が揃わないと力を発揮しないような印象で総合成績もぱっとしませんでした。しかしMotoGPでは予選ではマルケスを押さえて度々ポールをとり決勝でも終盤までマルケスと競るシーンが多かったですね。来期はワークスと同じマシンが彼には提供されるそうです。
J.ザルコがKTMとの契約を破棄し途中でレースを辞めたのは残念でした。ザルコの行動は以前からどこか短絡的なところがありもったいないなと思います。
最終戦の前にJ.ロレンソが引退を発表したのもとても残念でした。今年まだ32歳ですが今年入ったレプソルホンダで獲得ポイントがわずか25Pということで全くモチベーションを感じないシーズンでした。考えてみるとM.ドゥーハンも大けがが元で34歳で引退してますのでやはり速さだけではなくて大怪我をしないことが長くGP界でパフォーマンスを発揮するこつと言えるでしょう。
ロレンソのライディングスタイルは現役のGPライダーでは個人的に最も憧れるスタイルでした。古くはD.ビーティーやL.カダローラのようなまるでツーリングしてるみたいな余裕のあるきれいなコーナリングが好きですね。

第7戦でロレンソが背後からA.ドビチオーゾに追突したことから多重クラッシュになりました。

第12戦でA.リンスが今期2度目の優勝。前回アメリカズではマルケスのリタイヤの結果とも言えたのですが今回はマルケスと最終コーナーまで争って堂々の勝利。今期マルケスとバトルをして競り勝ったのはドビチオーゾとリンスの二人だけですね。SUZUKIファンとしては最良の日でした。

ザルコはKTMを降りた後、中上の代役として第17戦からHONDAのマシンで参戦してきました。




2019年12月1日日曜日

実用オーディオ学

岡野邦彦[著] 実用オーディオ学 を読んでみました。まだツン読でこれから読み込んでいきますが。本の装てんは大学の一般教養で使うテキストのような感じで金額からしたらチープだなというのが正直なところ。


大学の先生が出したオーディオ本は今までも何度か目にしたことがありますが目立つのはハイエンドオーディオやマニアの行いを否定するような内容でした。

この本の著者はそれとは違って著者自身もマニアックなシステムを組んでいますしオーディオは何をやっても音が変わるというスタンスを持っている方というところが新鮮です。
それを踏まえてもベースとなる知識はあるわけで「科学の作法」としてこの本を記されています。

個人的に為になるなあと思ったのは
・アースと電源配線の科学
・室内音響の科学
です。

アースはオーディオファイルの間では接地抵抗の数字の話は出てきても機器をどう接続するかという話はなかなか出ないように思います。実際システムによってつなぎ方のベストは違うわけですがその辺りを分かりやすく説明されています。

自分のシステムの取組では理論を勉強するよりも聴感を優先してやって来ましたがアースに関しては結局AVプリからの1点アースがベストと判断しています。
この本の説明で新鮮だったのは「信号アース」に関してです。信号アースが電源のアースピンに接続されていなければ多点でも接地した方がいい場合もありうるということ。

さっそく自分のシステムで信号アースが落ちていないムジークのアクティブスピーカーを再び接地ラインにつなげてテストしてみましたが、結果は音が悪くなって駄目でした。
一度アース接続を追い込んだ音からすると音が死んでしまうと言っても過言ではないくらい違います。
2口コンセントとアースがつながっている電源ケーブルを使用しているなら絶対にここは検証して置いた方がいいポイントだと思います。そこを押さえずにアクセサリーに投資するのはすごい回り道になるので。

余談ですがスピーカーはフロントLCRとSW2本の計5本は接地していなくてもアースは銅バーやコンセントブロックを使って共有しています。

銅バーは昨今で言うところの「仮想アース」のようなものになってますが試しに有り無しで音を聴いてみるとあった方がわずかに良いです。

それから本書で解説されている電源ラインのループの話も新鮮でした。
つまり離れた壁コンセントから機器に電源をつなぐと電源のループができてノイズ耐性が弱くなると言うこと。「たこ足配線」がノイズに対してはむしろ有利であるという面白い指摘です。これは私の環境では専用配線のコンセントでないと使い物にならないので無視ですが。(笑)

デジタル機器のノイズの影響では音が途切れる現象を「ミュート」と表現されていますがこれはつい最近私も体験しました。
ルーターに給電する電源ケーブルのシールドをTDKラムダのアース端子につないだことがあるのですがもろにこのミュート現象が発生して元に戻しました。

室内音響の科学では周波数特性がフラットであることはあまり意味が無くて左右の特性が揃っている状態に近づけることの方がむしろ大事というのは私の経験上でも納得ができます。
個人的に音楽を聴いていて最も気になるのは実は左右のバランスだったりするのですがこれは自分の耳の調子とも相まってなかなか安定しません。

部屋の形で定在波の分布が決まってしまうのですが、部屋の形は後から変更することはまず無理なのでではどう対処したらいいか?というのがキモです。
筆者は配置などの基本を押さえた上でのグラフィックイコライザーによる解決法を説明されています。

定在波自体をゼロにすることは出来ないのですが低音の吸音処理などでリスニングポイントでの聞こえ方が結構変わるのを最近体験しています。ルームアコースティックの調整はパラメーターの調整をするようには行かず経験と勘に頼る部分が大きいのが悩ましいですね。私自身は予算さえ許せばトリノフのようにイコライザーの使用が出来るなら是非やりたいなというのが本音です。