2006年1月4日水曜日

SRコンポジットの調整

SRコンポジットの旧型のラックのボード部は、6面を2mm厚のCFRPの板で蜂の巣状の脆性材料を覆ったものです。
軽さと剛性を両立させたもので、固有振動数が可聴帯域外にあるというメーカー側の説明はもっともなものかなと思います。

これに対してピラー(脚部)の作りは、骨格の部分はSUS303でスパイクの部分は超硬で出来ています。
手に持ってみれば分かるのですがずっしりと重くかなり頑丈なものです。
表面に見えるカーボンクロスは外周に巻いてあるだけでラックとしての性能に一役勝っているとは思えません。


以前、代理店のアクシスさんにこのラックの使い方のコツを尋ねたことがあったのですがその時の回答では、
  ・ラックは安定した床面に直に置くこと(傷防止のためにはスパイク受けをいれる)
  ・スピーカーからの直接音や床からの振動をもらいにくい場所に設置すること
  ・プレーヤーやプリアンプなどの入力系の機器を載せると効果が大きい

という内容のアドバイスをいただきました。
自分で実際に使ってみてもう一つ、ピラーを取り付ける際の締め付けトルクが重要だと分かりました。

ピラーにはボードと接触する部分にゴムのOリングがはめ込まれています。
ピラーをボードに差し込んでねじが切ってあるスパイク受け部をねじ込んでいくわけですが、締め付けるトルクを緩めにしてOリングを完全につぶれないようにして、Oリングのみがボードに接触した状態で組んだ時の音はゴムの音が乗るような感じで音が重ったるく鈍いです。

さらにピラーを締めこんでいって下面の金属部がCFRPのボードに完全に接触し、がちがちに締めこんだ状態の音は金属の音が乗るような感じでいやな響きがついてくるような感じになります。

金属部がボードに接触した状態の範囲内で適度に緩めたくらいがベストで、振動が抑制されるようなことがなく気持ちが良いくらいに音響エネルギーがスムーズにスピーカーから放射されるようになります。

良い機器やアイテムをシステムに導入した時は確かに音が良くなり改善効果を実感することが出来ますが、入れた機器やアイテムを使いこなした時の瞬間こそが本当の意味でグレードアップをブレークスルーさせたと言えるのではないかと思います。


年末からお正月にかけてはほとんどどこにも出かけることをせず音楽を聴いている時間をたっぷりととれました。
現在のマイシステムの音は音量を上げるのが怖いくらい音響エネルギーが強いです。
ピークを感じてうるさいというわけではなく、上から下まで強力で部屋の空気が液体のようにぬめっている様に感じるほど低域に浸透力があり、頭蓋骨の中に定位するような感じの女声の高音部など、かつて体験したことがない強力さです。

ピークコンサルトのスピーカーは導入当初ではありふれた普通のスピーカーとなんら変わらないような特に特徴のない冷めた鳴り方しか出来なかったことを考えると隔世の感があります。
昨年は機器の故障などで半分ほどの期間はシステムが満足な状態ではありませんでした。

正直、システムがまともに鳴らないと生活にハリがなく気分が沈みがちでしたが、今年はいっぱい音楽を聴いてさらにオーディオを飛躍させることが出来ればと思います。

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