2010年1月18日月曜日

工場の事故

工場で仕事をしていると年に何回かは仕事中に負傷する人がでます。
特に生産ラインで動いている自動機械にはプレスのように事故を起こすと非常に危険な装置もあります。

幸い私が設計した機械で今までけが人を出したことは無かったのですが、今日出社して先週金曜日の夜勤で私が設計した機械で事故を起こしたという報告がメールで来ていました。

状況を説明すると、前の行程で製品の不良が発生した疑いが出てその後の行程のライン上の製品の状況を1個ずつ確認していたそうです。
そして搬送チャック(ロボットアームのようなもの)が戻ってくる場所に頭を突っ込んで製品の状況を確認していて、戻ってきたチャックに頭を挟まれたというもの。

設計者から見て考えられないような作業をやっていたわけですが本人は30針も縫う大けがを負っています。
作業者は若手とか派遣とかではなくて私よりも若干ベテランの社員です。

設計者として私が何か特別に責任を追及される訳ではないのですが、現場の作業者たちもそして設計に携わった人間にもすごく嫌な気持ちが漂うのは事実です。

当然、後処理として二度と同じ事故が起こらないように対策をとらないといけません。
この辺は誰かに頭を下げたり、何か書類を作ったら終わりとかではなくて物理的に装置を改変しないと生産自体を再開できないので装置を作る側の人間としてはとんでもないプレッシャーにさらされることになります。



「デフレスパイラル」の要因は製品の供給能力が完全に需要を上回ってしまっているから起こることで、実際工場では合理化に次ぐ合理化で生産能力の向上、一人でも生産現場の人間を減らすということに躍起になっています。

生産ラインで稼働する自動機械はいわゆるバカ・チョンでも使えるものが求められます。
(不適切な表現に悪意はありません。)

そのバカ・チョン具合をどこまで追求したらいいのだろうかというのは自分の仕事では大きな課題になっています。
JRを滅多に使わない私は駅のホームで列車がすごいスピードで通り過ぎていくのを見ていると、ガードが何もなくて誰でも飛び込めるのになぜ誰も文句を言う人がいないのだろうと不思議に思うのですけどね。。。

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