少女ファイト

女子バレーの名門中学に入学していながらバレーの実力を隠し、友達も作らずに三年生まで過ごした大石練（ねり）。
レギュラー部員に怪我させてしまったため代役として中学で初めて公式戦に出場する。
抑えようとする気持ちとは裏腹に体は反応しその実力の片鱗を垣間見せるも、試合中のトラブルが元で退部することになってしまう。

日本橋ヨヲコさんの「少女ファイト」は久々に出会ったスポ根系の傑作漫画作品です。
バレーの試合のシーンはもちろん楽しめるのですがこの作品の重点は登場するキャラクター達の人間関係や心情描写にあると思います。
そしてキャラクター達の動きや心情が力のある作画ですごく丁寧に描かれています。

スポーツ作品では得てして試合のシーンばかり延々と長く描く作品が多いですが、例えば故ちばあきおさんの「キャプテン」で描かれていたように練習や合宿のシーンなどプレイ以外のキャラクター達の様子が魅力的に描かれているとほっとするんですよね。

男子スポーツだとどうしても汗臭くむさ苦しくなりがちですが女子スポーツだと華があって美しさとかっこよさを高度に両立させることができるところも大きな魅力ですね。