2006年12月5日火曜日

さだまさしベスト CD

デジタルリマスタリングと聞いてどういう音のイメージを持つでしょうか?
私の経験ではゲインが上がってエネルギッシュになったように感じるものの、なんだかのっぺりしてて音質的には別に良くなってないなあと感じることが多いです。

さだまさしの「ベスト デビュー30周年記念リマスター盤」は良い意味でそういう期待を裏切ってくれたCDです。
とにかく演奏が生々しく、そこで歌ってくれているようなイリュージョンを味わうことができます。

活動期間が長い氏ですが、私の中でもっとも印象深い曲は小学生の時にジュークボックスから流れてくるのを聴いてしびれてしまった思い出のある「関白宣言」です。
当時の音源とは違うのかもしれませんが、今改めて聴く関白宣言はかなり印象が違いました。

当時は重低音に任せて迫ってくるような音に引き込まれましたが、今では歌っている人の姿が見えるような「空気感」の表現に大きな魅力を感じます。

このCDの魅力はもちろん音だけではなく、「歌」そのものの素晴らしさの方がより大きなものといえるでしょう。
日本人に特有の人情で心に迫ってくるかと思えば、コミカルな内容で笑わせてくれる。
ライブ録音のものも何曲か含まれていますが、氏が本当にライブを楽しんでプレイしているのがよく分かります。


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