場所は福岡国際会議場で今回が5回目になります。
第1回目開催の時に私が現在使用しているスピーカー「InCognito」と出会ったわけですから年月の経つのは早いものです。
地元の小倉で開催される秋のイベントと比べると訪れる人の数が多く、会場が広い割にはゆっくりと視聴するのが比較的難しいです。
今回視聴してきたシステムの感想をまとめてみます。
・SA-7S1(マランツ) → SC-7S2 → MA-9S2 → Signature Diamond(B&W)
音の骨格がしっかりとしていて小型スピーカーではあるが濃厚で骨太な再生ができている。
微妙なエア感などは表現できていない。
輪郭を強調するようなところはマランツ製品の癖だと思う。
・CDP-202(Classe) → CAP-2100 → Signature Diamond(B&W)
さすがに純正組み合わせという他ない再生。
マランツと比べると実に開放的で音楽が自然に鳴っている。
空間的な表現はこちらの方が抜群です。
音楽を普通に楽しみたいのならこのシステムで十分じゃないかと思う。
・WADIA581 → KX-R(エアー) → MX-R → Modulari DUO(KRELL)
どちらかと言えば美音系。
ふわっとしたエア感に包まれる感じで、微妙な気配なども余すことなく表現する感じ。
ふっくらした表現だが音の実在感をちゃんと伴っていて「幽玄」とでも呼べるような表現をする。
セッティングがいまいちで鳴らしきっているとは言えないが、今回最もポテンシャルの高さを感じたシステムです。
・Evolution 505(KRELL) → KX-R(エアー) → MX-R → Modulari DUO(KRELL)
単純にプレーヤーをクレルに変更して再生。
WADIAと比較するとクレルの方が骨格がしっかりとした再生ですが、気配などの微妙な音情報はWADIAの方がずっと上です。
プレーヤー勝負はWADIAに軍配をあげます。
・AKURATE CD(LINN) → AKURATE KONTROL → ? → AKURATE 242
取り立てて特徴のない普通の音。
帯域が狭いのか聴いていると眠くなってきます。
・KLIMAX DS(LINN) → AKURATE KONTROL → ? → AKURATE 242
リンはCDからのリッピングやダウンロードでPCのハードディスクに入れた音楽データを、LAN接続でDSというプレーヤーに取り込んで再生する方式を最近採用しているようです。
普通にCDをAKURATE CDで再生するのと、KLIMAX DSでデータを再生するのを比較していました。
率直な感想を言えばシステムの再生能力がショボすぎて、プレイヤーの方式の違いなど大した問題ではないような気がします。
CDの再生に比べるとDSの再生は確かに表現力は上ではありますけど。。。
・SCD-010(Vitus Audio) → SS-010(Vitus Audio) → SERENADE(PENAUDIO)
実は今回最も聴いてみたかったのはこのVitus Audioなのです。
Peak Consult社のニュースレターを見ていると、最近同社のスピーカーはVitus Audioのパワーアンプで鳴らされているようだからです。
PENAUDIOのスピーカーは去年も同じ会場で全く違うシステムで聴いていますが、その時の印象は中級機そのものの再生で特に魅力を感じることは出来ませんでした。
今回、Vitus Audioで鳴らされる再生はその印象とは全然違って音楽を自然体に伸びやかに鳴らす魅力的なものでした。
スピーカーの限界は感じるものの、Vitus Audioは癖が少なく彫りの深い表現ができるブランドのようです。
・EIDOS20A(GOLDMUND) → GADENZA(VIOLA) → FORTE(VIOLA) → The PURE System(オーディオ・マシーナ)
オーディオマシーナのスピーカーは以前アルティメット・モニターを聴いたことがあります。
その時と音色は共通するもので、響きが少なく、何とも乾いた感じの音。
アルティメット・モニターよりは当然表現に余裕があります。
ステレオサウンド誌で菅野氏が絶賛していたので期待していたのですが、良さは分かりませんでした。
再生を聴いているとまるでお通夜の会場にいるような錯覚がしてきて早々に立ち去りました。
ジャーマン・フィジクスもそうですが、雑誌で書かれていることと実際に聴く音の隔たりが大きいと思います。
・その他
大型のクラシカルスピーカーを3機種ほど少し視聴できましたが、かぐわしい香りを発散させているおじ様たちが席をほぼ占領していて機器の近くに近づくことができませんでした。(笑)
スピーカーは、パラゴン、カンタベリーSEと巨大なマルチシステムです。不確かですみません。
音は朗々と気持ちよさげに鳴っていましたが、音色も情報量も生演奏との距離は大きいと感じました。
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