2008年4月27日日曜日

HR-BZ/PS

壁コンボードを交換しました。
品物はHR-BZ/PS。

ドルフィンのN岡さんがプロジェクトHと称して、お店とは別に私的に高度なアイテムを開発して販売している品物です。
もともと使っていたボードはEau RougeのER-BX/PSです。
プロジェクトHでは以前にも壁コンボードを製作していますが、その時は私は手を出していませんでした。

今回のボードはCFRP材に弾性率が90tの繊維を使っているところが大きな特徴でしょう。
手にとって見た感じでは厚みが27mmもある割には軽く、中が空洞ではないかと錯覚させられます。
叩いた感じから中身が詰まっているのは確認できます。

それからコンセントプレートを取り付けできるように考慮されているのか、M4のタップ穴が4ケ所開いています。


プロジェクトHはネガティブな見方をすれば、一般のお客さんなら絶対に手を出さないような高額なアイテムを信者を相手に売りつけるというような見方ができます。

実際、N岡さんのオーディオ的なセンスや仕事に対する姿勢を信頼しているお客さんでないとまず手を出さないでしょう。

想像するに、製品を開発して販売するには開発費や在庫を持つための費用、広告費などからどうしても一般に売ろうとした時にある程度妥協した無難なものしか世に出せないのではないかと思います。

自分が作りたい、妥協しない製品を作りたければドルフィンのような規模の小さいお店ならば「プロジェクトH」のような方法をとらないと実現しないのではないでしょうか。

高価ではあるが他に絶対存在しない、飛びぬけたクオリティのアイテムが手に入るということではプロジェクトHは素晴らしい企画だと思います。
オーディオ趣味はアイテムのみを追求する趣味ではありませんが、そのアイテムでないと出せない世界というものもあります。

とは言っても私は庶民ですのでいつもこんな高価な品物に手を出せるわけではありません。
自分が本当に必要だと感じた品物だけに応募してみようというところです。

今回のコンセントボードは多分以前に使用した金型がそのまま使えると思いますので、むしろコスト的にはかなりお得なのではとも想像しています。


前置きが長くなりましたが肝心の音に関しては、一言で言えば情報量が増えるだけです。
バランスが変わったりとか、音圧が上がったりとかそういうことはなしにただ情報量が増えるだけ。

あえて24tもののCFRPと比べると、24tに特有の「芯」のようなものを感じず、まろやかと感じます。
(私はこの芯の部分は結構好きだったりしますが)

まろやかといっても、ぼかしてにじませているわけではありません。

情報量に関しては例えが適切かどうか分かりませんが、ハイビジョンのアニメ放送の絵はくっきりしゃっきりとしていてすこぶるS/Nが良好です。
しかし色や輪郭などの境界ははっきりと存在します。

これが、キャラクターの輪郭部分を目を凝らしてみると「産毛」が生えていることに気付き、さらに目を凝らしてみると「毛穴」や角質が見えてくると、際限なく細かい情報が表現できているという感じです。

まるで「あんたの耳は、どこまで聴こえるかい?」と再生音に挑まれているような気がして、違う意味で緊張感が高い音と言えるかもしれません。(笑)

なんとなくドルフィンの高級スピーカーケーブルの音と感触は似ています。


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