2008年7月11日金曜日

カリスマの喪失

カリスマが旅立ってしまった。
私が定年退職するまでもしかしたら存命であるかもしれないと思っていたが、あっけなく旅立ってしまった。
私より半世紀近く長く生きているのだから不思議ではないかもしれない。

初めて会った時の眼光のするどさ、知力の深さ、戦場を体験しているせいなのか胆力の太さからくるオーラ。
まともにけんかをしたとしても、なんだかちっとも勝てる気がしない相手でした。
そんな老人、直接言葉を交わす経験は後にも先にも彼が最初で最後だろう。

日本が戦争に負けた原因を製造技術的な側面から分析していたり、バブル経済崩壊後の不況は過去に例を見ない特異な不況であることを早くから指摘していたり、ユニークな見識に随分多くを学んだような気がします。

カリスマは他にいないからこそカリスマなんだということを、いなくなってしまった今は嫌でも感じずにいられない。

(享年87歳。2008.7.10没)

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