2009年8月25日火曜日

ルームアコースティックの取り組み

この1年間くらいルームアコースティックの改善についてすこしづつ取り組んできました。
去年の夏に「崖の上のポニョ」を観に行って映画館の音作りのうまさから自分の部屋ももう少し何とかしようと考えたのでした。

映画館はかなりライブな音響なのですが大音量で映画を再生してもピークを感じさせず、長時間聴いていても聴き疲れをしない響きになってます。
家庭でも最初から設計してそういう部屋を作ればできるでしょうけど、これを現状の狭い部屋にほんの少しの変更でそういう特性を発揮できるようにしたいというところです。

私が働いている会社には150人程度を収容できる「階段教室」があります。
この教室は気密度が高く、部屋の壁は平行面を持たないなど音響の専門的な設計がなされています。
しかし響きが良いか?と問われると否ということになります。

壇上の人の声が一番後ろまで明瞭に届くというような特性では優れているのですが、クラシックのコンサートホールのような「美しい響き」とはかけ離れた貧相な響きしか得られません。

これは階段教室の壁の材質がコンサートホールとは違って一般的な建材用のベニヤでできているからだと思います。
最近、自分の部屋の天井にトタン屋根のプラスチック版材料を取り付けてみてもオーディオ的には結構おもしろい特性を得ることはできるのですが、響きの質感の部分でNGとなってしまったのと同じことですね。

再生音を適当に拡散させてやりたければ、壁の表面積を単純に増やしてやれば良いと思います。
私の部屋の場合はもともと土壁なので壁土が傷んで落ちてくるのを防止するため薄い化粧板で順次覆っていくようにしているのですが、ついでに自作の拡散パネルを取り付けて施工しています。

自作の拡散パネルは単体ではそれ程音響には影響がないのですが、部屋に複数配置することでかなり効果を上げることが最近分かってきました。

材質で豪華なものをおごることができないので、形状で材質の違いが出にくいようなアプローチを考えるのも面白いですね。
狭い部屋なので邪魔な音響グッズなどを持ち込みたくない自分としてはこつこつと長く楽しめる取り組みとして楽しんでいます。

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