2009年11月2日月曜日

KMMビルのフェア2009_2

日曜日に続いて「Audio & Visual Fair」の三日目最終日に行ってきました。
今日はオーディオシステムの試聴が目的です。

KMMビルは自転車で15分くらいで行ける距離なので一日中でも過ごせる気軽なフェア会場です。
しかし昨今の不景気のせいかハイエンド系を扱っている商社さんの参加数も製品の数も減ってきているようで、いまいちぱっとしないフェアになっています。

このフェアのいいところはメジャーなフェアと違って商社やメーカーごとのブースに別れたりしていないので、会場に置かれている機器を自由に組み合わせて音を出すことができることです。
しかし実際にお客さんからのリクエストは雑誌などでアピールされている「JBL」や「アバンギャルド」などに人気が偏っていて、ただでさえ少ないニューカマーの機材が鳴らされることはほとんどありません。

結果的にフェアで鳴らされる機材はいつも同じようなものばかりでますます新鮮味が薄くなっていくような気がします。
そんな中でもキラリと光る機材はあるわけでそういう出会いを求めて時間を使うのも一興です。

試聴したシステムの感想をまとめておきます。



・SZ-1S(ESOTERIC) → C-03 → A-03 → Duo omega G2(アバンギャルド)
アバンギャルドの音は鍋を煮詰めて底に残ったもののような感じ?の独特の枯れた感じが特徴です。
以前のようなプラスチッキーな感じは薄らいでいますがどこかユニットがばらばらで鳴っているような感じがして音楽に没頭するという感じには個人的にはなれないスピーカーです。
後で X-01D2(ESOTERIC) → C-03 → A-03 → Duo omega G2(アバンギャルド) という組み合わせでも聴きました。



・SA-7S1(MARANTZ) → C-2110(Accuphase) → A-65 → 800D(B&W)
B&Wはオーディオにそれ程造詣の深くない人でも思い描くことが出来るわかりやすい「ステレオ」の音だと思う。
濃厚で肉厚な音像、入力の質にリニアに応える表現力などわかりやすいスピーカーです。
アンプの質のせいかやや音像がダンゴになっていて800Dの懐の深さが発揮されていないようです。
マランツが持ってきているプレーヤー類には木製のスパイクコーンで3点支持のセッティングがなされていました。

・SA-7S1(MARANTZ) → C-2110(Accuphase) → P-4100 → 800D(B&W)
パワーアンプをアキュフェーズのモノラルアンプに変更しました。
一気に広がりがでて音がほぐれました。(笑)
壁が鳴っているようなおおらかさで聴きやすい表現です。

・SA-7S1(MARANTZ) → C-2110(Accuphase) → CA-M400(CLASSE) → 800D(B&W)
パワーアンプをクラッセのモノラルアンプに変更しました。
やや音像がやせた感じに引き締まり力強い感じです。
リアリティはこちらの方が上だと思いますが人によって評価が分かれるかもしれません。
クラッセのラムダシリーズのパワーアンプはエネルギー感は抜群なのですがやや音が強いというか陰影のある表現などは苦手な気がします。

・SA-7S1(MARANTZ) → C-03(ESOTERIC) → CA-M400(CLASSE) → 800D(B&W)
プリアンプをエソテリックのものに変更しました。
やや固いと感じていた音像が一気にふやけた感じで柔らかくなりました。
柔らかいのとやや薄い感じでどうにもうまく焦点が合わない感じです。



・KLIMAX DS(LINN) → KLIMAX CONTROL SE → KLIMAX CHAKRA500T → AKURATE 242SE
リンシステムです。
小型のトールボーイシステムらしく瞬発力があり歯切れのよさ、音像がスピーカーにまとわりつかないなどの点が美点でしょうか。
KLIMAX DSのポテンシャルからなのか粘るような音場感表現が独特です。
ただ、個人的にリンの音は周波数レンジが狭く聞こえて悪い意味でアナログ的な音でつまらないと感じてしまいます。



・745(SOULUTION) → 720 → 710 → B30(Burmester)
B30は来年発売予定のブルメスターのスピーカーです。
今回試聴したシステムの中ではダントツで優れた表現力でした。
基本的に嫌な音を出さないタイプの美音系だと思いますが、このシステムなら部屋の条件などを超越していつでも最高の表現力を発揮してくれそうな気がします。
音楽のおいしいエッセンスが溢れるような奥の深い表現です。
B30は作りも美しくていいスピーカーだと思います。



・Puccini(dcs) → Criterion(jeff) → 501? → TIME(AVALON)
パワーアンプの詳細は確認するのを忘れてました。
TIMEは今までのAVALONのスピーカーに比べて音の立ち上がりが俊敏なように感じます。
AVALONの美点であるオーケストラ演奏を雰囲気良くまとめ上げるような所は相変わらずです。
個人的にはそのまとめ方が演奏をデフォルメするような癖に感じられてもうひとつ好きになれないところです。
好きな人にはたまらない特徴かもしれません。


日曜日にプロジェクターのデモ待ちの合間に聴いたシステム。
(あまり集中しては聴いていません。)

・CDP-202(CLASSE) → C-2110(Accuphase) → CA-M400(CLASSE) → 800D(B&W)
マランツのプレーヤーでの試聴とそれ程大きな差は感じられませんでした。
プリアンプの違いの方が大きいです。

・SA-7S1(MARANTZ) → C-2110(Accuphase) → M600(TAD) → CR1
CR1はTADが出した2ウエイの小型モデルです。
パワーアンプのポテンシャルが高いせいかサイズとは裏腹にスケールの大きな表現が出来ています。
個人的にTADはR1の音色にリアリティを感じなくて駄目だったのですがCR1+M600のきまじめな表現力のレベルは高いと思います。

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