今年も第18戦バレンシアGPを最後にMotoGPは閉幕しました。
最終戦を待たずに各クラスチャンピオンは決定してましたがそれにしても最終戦はいつになくおもしろいレースでした。
特にMoto2クラスのマルケスは予選のペナルティで最後尾33番グリッドでスタートしたのに終わってみればトップでフィニッシュ。
しかもウエットコンディションで成し遂げました。
リプレイを見るとスタートから第一コーナーまでの間にマルケスは10台以上抜いています。
エンジン性能にそれほど差がないはずのレースでこれが出来てしまうのは最初からレースにかける気迫が下位のライダーと上位とでは全く異質のものであるということでしょう。
こんな芸当が出来るのは私の記憶の中では最盛期のロッシくらいでマルケスのポテンシャルがずば抜けて高いことが証明されたレースでした。
このレースではシモンやテロルといったシーズンを通じてぱっとしなかったライダーが見せ場を作り、そして最後は役者がしめるといった非常にドラマチックなレースでもありました。
Moto3クラスはサンドロ・コルテセが年間チャンピオンを獲得しました。
今年はエンジンが250cc 4スト単気筒となり2スト125ccのマシンよりスピードが遅くなったように感じましたが最高速は230km/h近辺まででるみたいですね。
昔乗っていたグース250が最高速140km/h程度しかでなかったのでやはりレーサーは別物のポテンシャルですね。
コルテセは速いというよりは手堅いライダーでシーズン序盤の調子からすれば本命はヴィナレスと思っていました。
ヴィナレスは早さは一番あると思うのですが悪い意味でまだ若すぎるライダーですね。
Moto2クラスはマルク・マルケスがチャンピオンを獲得しました。
ポール・エスパロガロも第17戦ではぶっちぎりの優勝したりと善戦してましたが役者が違うところを見せつけてました。
マルケスは昨年の最終戦で目を負傷して一時は今期のレース活動が危ぶまれるような観測もあったのですがそれを見事に杞憂で終わらせてくれました。
来期はMotoGPでレプソル・ホンダ入りが決まっています。
初年度からがんがん行くことになるでしょう。
MotoGPクラスはホルヘ・ロレンソがチャンピオンを獲得しました。
ストーナーが5月に今期限りの引退を宣言してから走りの精細を欠いたこともありロレンソが最初から最後までシーズンをリードしました。
ただしシーズンの終盤7戦ではペドロサが完走したレースはすべて彼が制しチャンピオンをとったとはいうものの最新の速さではペドロサに完敗というところです。
ロッシは今期限りで引退かなと思っていたのですが来期は古巣のヤマハ・ワークスに戻ってくることが決定しています。
今期は全クラス通じて日本人ライダーが最終戦まで一人も表彰台に立てないということで、1986年から続いていた記録が途絶えることが予想されたのですが、最終戦MotoGPでスポット参戦の中須賀選手が2位でフィニッシュ。
まるで奇跡を見ているようでした。
1位ペドロサで3位がストーナーですからね。
今期ほど勝てるライダーが限定されているシーズンで荒れたコンディションとはいえ2位フィニッシュはかなりの快挙と言えます。
MotoGPではないですがビアッジ選手が今期限りでWスーパーバイクを引退するそうです。
2度目のチャンピオンを獲得しての引退でかつて90年代に250ccクラスで原田選手と競りあっていた時代もあったわけで今年まで現役でトップライダーであるというのは驚異的なことですね。
バレンシアGPに訪れていたビアッジ選手。
これでMotoGPでの勇姿は見納めとなってしまったストーナー選手。
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