会場に行ってみるとなにやらレビンソン氏の動きが慌ただしく、予定の時間が過ぎても会場に入れてもらえませんでした。
どうやら会場が氏から駄目だしをもらってしまいどたばたしていたようですがどうにか場所を変えずに始められるように整ったようです。
用意されたシステムは
・ノートPC(MAC) → M9(DANIEL HERTZ) → M8
・ノートPC(MAC) → M9 → M6 → M5 → M7
D・ヘルツから今度MAC PC専用の音楽ファイル再生ソフトが発表されるそうでそのデモンストレーションが今回のイベントのメインでした。
このソフトはデジタルのデコボコサイン波をアナログ的なきれいなサイン派に改善する物で、PCMのみの対応ですが録音の善し悪しに頼らずに元のソースよりも優れた信号に変えてしまうということです。
加えて周波数帯域を6ブロックに分けてそれぞれを0.1db単位で調整できるイコライザーを搭載しているということです。
実際デモではMP3の音源も使っていたのですが聴衆からはとても信じられないというような反応を得ていました。
例えDSD録音であっても製造過程では必ずPCMの処理を通るので音源に神経質にならず好きな曲を最良の音質で楽しむためのソフトというレビンソン氏の説明は、録音エンジニア・オーディオ技術者・ビジネスマンとしての氏の3つの顔を見るようで説得力がありました。
システムで再生される音は細かい表現を煮詰めるというよりはノリが素晴らしく、生っぽい雰囲気がよく出ていました。
特にレビンソン氏が過去のフェア会場でお客さんから持ち込まれたCDをリッピングし再生ソフトで調整したドラムソロの再生はオーディオでドラムのこんな再生ができるんだなと素直に感動しました。
PCにつながれているUSBケーブルは10ドルの品物だということですし、M8のスピーカーケーブルも赤黒の廉価そうな物が使われていました。
この辺りは今回のデモの趣旨からうまく音をまとめるためのテクニックの一つではないかと勘ぐっています。
オーディオのハイエンド化に否定的な発言をされていましたがダニエル・ヘルツの製品は見た目以上に価格は高価だと思います。
音は説得力があるのですがハイエンドの音かと問われると今日の試聴会では再生されたソフトが軽音楽に属する物ばかりなこともあり少し疑問もあります。
レビンソン氏の話は哲学的な方向にも飛んで「honesty」「trust」「love」の3つのバランスが人生では重要だなどともおっしゃっていたようです。
質疑応答ではお客さんからのなかなかに的を射た質問が多くて通訳の人も大変でレビンソン氏も半ば強引な回答もしてました。(笑)
最後に希望するお客さん全員に色紙に氏がサインしてくれて2ショットで写真撮影にも応じてくれました。
お客さんが持ち込んだ愛機にサインし、写真を撮る氏 |
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