亀頭莫宏さんの漫画作品「なにかもちがってますか」の5巻が発売になってますので読みました。
この巻で完結です。
もっと読み続けたい作品だったので完結は残念です。
この作品で描かれる中学生の発想による「世直し」は根底には作者がもともと持っている発想が強く反映されているのではないかと思います。
例えば「携帯電話を使用しながら車の運転をしている者を殺す」という発想などいかにも中学生的な視点ですが、事故に対する認識があまりに低いドライバーは社会から排除されるべきという考えは間違ってはいないと思う。
他にも興味深いのは刑法の点数制。これは私は思いもしませんでしたが国民全員に例えば100点を生まれたときに付与し犯罪を犯すたびに減点していき0点になった時点で死刑という制度。
なのでごみのポイ捨てが1点だとしても100回やると死刑になってしまう。
深い意味でこの程度のルールも守れないようなポテンシャルの低い人間に生きている価値はないということです。
それから犯罪の計画性が量刑に影響するのはおかしいという考え。
事を行うのに計画できる人間は、行き当たりばったりで犯罪を犯すような人間に比べて人としてのポテンシャルはむしろ高くその能力を発揮させるベクトルが違うだけということ。
社会にとって不要なのはむしろ後者であるということ。
中学生の登場人物による考えですが興味深いテーマに堂々と切り込んでいて面白かったです。
個人的には法をつかさどる人間の仕事ぶりがいい加減なのが気になるので彼らを監視し評価するシステムをきちんと作るべきだと思います。
それができていれば国民を総ナンバー制にして行動や収支などを記録するシステムを構築すればすっきりした社会になるかもしれないと思っています。
私が生きている間にそんな社会になって欲しくはないけど(笑)。
それから鬼頭さんのもうひとつの連載作品「のりりん」も完結しました。
こちらは作者も気分がのって描いているように見えたので終了はかなり意外でした。
すごく残念ですが物語としてはどちらも綺麗に終了していますね。
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