2008年5月23日金曜日

CP65のこと

オーディオはきまぐれだ。
だからこそ奥深く、面白いとも言える。

ゴールデン・ウィーク前までは間違いなく過去最高のパフォーマンスを手に入れていたのだが、ここのところどうにも思うように鳴ってくれない。

床の補強の結果、全体的にがっちりとした音像を得られるのはいいのだけど以前のような微妙な感触を得ることができない。
クラシックのオーケストラなどはホールトーンが以前よりうまく表現できているけど、ボーカルは自分の部屋に歌手がやってきて歌っているような生の声のような感じがなくなり、オンマイクで歌っている感じが強い。

オンマイクというよりは何か独特の響きが乗る感じかな。
マドンナの新譜のようなこてこての打ちこみ系は、逆に贅肉をそぎ落としたような鋭さが際立ち、スピーカーの間に柱のような音像を形成する。

聴いていて疲れるような音ではないけれど、特に楽しい音でもない。
もっとじわ~と染み渡るような感触が戻ってきて欲しいところ。

なんだかスピーカーを新品に替えてしまったような感じに近いかもしれない。
鳴らしこんでやればきっとうまく鳴るようになると思うが、平日の間はアンプに火を入れる暇などないので聴きたいときに出てくる音に満足できないとどうにも気分が悪い。

しばらく「ただ鳴らすだけ」の日々が続きそうです。


2008/05/24
と、昨日書いたばかりなのですがあっさりとシステムのパフォーマンスが回復しました。
原因はプリアンプCP65の不調だったようです。

もともとCP65はやや気まぐれで時々分けの分からない動作をすることがあります。
先週も「かちかち」とリレー音がして勝手に電源が落ちたりしたので、日頃は付けっ放しにしている電源を5日間ほど落としていました。

今日は電源を再投入して3日目ですがやっとCP65が復活してくれたのか、昨日とはシステムのパフォーマンスが全然違います。
まるで幽霊でも乗り移ったかのよう(笑)で、音楽の生気が素晴らしい。
歪感がまったくなく余裕しゃくしゃくで、油断していると突き上げられるボディーブローのような低域もいい感じ。

コントロールアンプってオーディオシステムの調子を司る重要なコンポーネントであることがよく分かります。
私はオーディオを車のメカに例えて考えるのが好きなのですが、プリアンプは車で言えばさしずめ燃調-点火系システムに相当すると思う。

エンジン(パワーアンプ)の出力をコントロールするのに非常に重要です。
ここが狂っていると気持ちのいい加速はおろかまともに始動したりアイドリングさせることもできない。
ちなみに、スピーカーは車体(タイヤを含む)、プレーヤーは運転者に例えています。(笑) 


CP65はドルフィンのN岡さんの評価ではあまり大したことがなさそうなのですが私は気に入ってます。
購入する際に同じクラッセのΩPREmk2とも比較視聴を行っているのですが、その時使ったスピーカーがRedRoseのRoseBUDⅡだったせいか私には大きな差を感じることができませんでした。

しっかりとした筐体の別電源、デュアルモノラル構造の整然とした内部設計といい、最近高騰ぶりのオーディオ・コンポーネント市場の中ではむしろコストパフォーマンス的に抜群なんじゃないかな?とか思ってます。(笑)

できるだけ長持ちして欲しいコンポーネントです。



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