2017年12月11日月曜日

今年観た映画作品2017

少し早いですが今年1年で自分ちで最後まで鑑賞できた映画作品を記しておきます。基本面白いと思った作品しか最後まで観ないのでチラ見程度の作品は多いのですがちゃんと最後まで観た作品は比較的多くはないです。近年は映画作品が不作なのか自分の趣向が変わったのかTVアニメの方が観るのを楽しみにしているくらいです。こりゃ絶品だと思った作品は五つ星作品として個別に記すことにしています。


・Fate/Grand Order -First Order- 2017(日本) BS11

監督:難波日登志
出演:島﨑信長 高橋李依

地球の未来を研究しているカルデア。
そこの新人として配属されてきた少年は初日に施設で起こったトラブルにより過去の冬木市に少女マシュと所長の3人で飛ばされる。


正直話が支離滅裂で付いていけないところがあります。
最初の劇場版作品「stay night」もそんな感じだったので短い時間でfateを作ることに無理があるのでしょう。
映像演出と戦闘シーン、マシュのキャラクターが新鮮であること以外はあまり観るべきところがないです。


・闇金ウシジマくん 2012(日本) 日本映画専門チャンネル

監督:山口雅俊
出演:山田孝之  大島優子

セレブの私的パーティ会場に闇金の取り立てがやってくる。
せっかくスポンサーをつかみかけていたのに彼らに持っていかれたイベント屋のジュンは面白くない。
次に企画しているイベントは今までよりも大きなもので資金繰りに行き詰っている。


闇金は存在自体が犯罪なわけでまっとうなドラマとしては成り立たないのですがその辺は警察に逮捕されるエピソードなども織り交ぜてそつなく仕上げてある。
ジュンがどう転がっていくのかが個人的には見どころの一つだと思って観ていましたがウシジマたちと出会う前から彼は詰んでいるような気がします。考え方がチャラすぎる。
お金を稼ぐということはその人の人生にとって大きなテーマではあるのですがやり方を間違えると破滅するのもお金にかかわる怖さですね。


・闇金ウシジマクン part2 2014(日本) 日本映画専門チャンネル

監督:山口雅俊
出演:山田孝之 菅田将暉

暴走族リーダーのスクーターを乗り回しておシャカにしたことでヤキを入れられ200万の弁済金を求められるマサル。
ウシジマのところに連れてこられた彼はウシジマに拾われ同じ職場で働くようになる。
ホストの男とゲーセンで出会い彼に惹かれたことからホストに貢ぐようになるアヤカ。


前回に続いて「チャライ」キャラクター達がお金に関して窮地に陥り落ちていく話。
ウシジマに拾われたマサルは正直どうでもイイキャラクターで今回印象的なのはホストの世界を描いているところ。
ホストにはまり彼らにお金を突っ込む女性達の生態が面白かった。
ああいうお金の使い方は私には一生縁がないとは思う。


・必殺仕掛け人 春雪仕掛針 1974(日本) WOWOW


監督:貞永方久
出演:緒形拳 岩下志麻

江戸で一家皆殺しにして金子を奪っていく荒っぽい強盗事件が連続して起こっている。
その盗人一味を仕掛ける依頼が梅安のところに来る。
その盗人の女首領はかつて梅安とねんごろの仲だった。


仕掛人は後の仕事人などと比べると作品としての格調が高いですね。
WOWOWの放送はクオリティが高くて素晴らしいです。
以前観た2作と比べると殺しのシーンがどぎついようにも感じます。



・イット・フォローズ 2014(アメリカ) WOWOW


監督:デヴィット・ロバート・ミッチェル
出演:マイカ・モンロー キーア・ギルクリスト

大学生のジェイは恋人と初めて結ばれたその晩に薬で眠らされ拉致された先で衝撃の事実を聞かされる。
彼から何かを移された彼女は常に人の姿をした何かが追ってくる。
そしてそれにつかまるとむごたらしい死が訪れる。


他人に移した後も解放されるわけではなくて移した人が死ねばまたターゲットが自分に戻って来るという。
なんとも絶望的なお話。
ちょっと考えればすぐにゲームオーバーになってしまう話ですが彼、彼女らの立場になって考えるとかなり怖い話ですね。


・沈黙 SILENCE 1971(日本) 日本映画専門チャンネル


監督:篠田正浩
出演:ディヴィッド・ランプソン マコ岩松

失踪した宣教師の師パードレ フェレイラを探してマカオから長崎に密航してきたパードレ ロドリゴ。
長崎では奉行によって厳しいキリシタン弾圧が行われている。
地元の百姓達にかくまわれていたロドリゴと連れのパードレ達だが奉行の知るところとなりバラバラに逃走する。



10年以上前に一度観ている作品なので本当は五つ星作品なのですがここで記します。
昨年マーティン・スコセッシ監督でハリウッド作品としてリメイクされています。
篠田正浩監督作品は格調が非常に高いのが印象的。
この作品は宗教の無力さを追求する内容ですが狡猾な権力者(武士)達の責めのいやらしさが際立っています。
人間の弱点をとことん追求し精神的にその人間を死に追いやる手法。
いつの時代でも権力者の振る舞いというのは自分の立場を盤石な物にするために腐心するということでは一致しているのでしょう。
フェレイラ役が丹波哲郎さんだというところが意外でした。



・残穢【ざんえ】-住んではいけない部屋- 2016(日本) WOWOW


監督:中村義洋
出演:竹内結子 橋本愛

建築学を学ぶ女子学生が住むマンションで奇妙な音がする。
同じマンションに住む他の住人に聞いてもそんな現象はないそうだ。
怪奇現象の実録小説を書いている作家先生とともにその現象について調べることになった。


自分がなにか罪を犯したわけでもないのに地雷のような「穢れ」に触れてたたられるのは怖いもんですね。
「リング」もそうですがただ観客を怖がらせるだけではなくて謎解きを進めていく過程がすごくおもしろい。
穢れのルーツをたどって北九州までやってくる展開もおもしろかったです。



・シン・ゴジラ 2016(日本) WOWOW



監督:庵野秀明
出演:長谷川博己  石原さとみ

東京湾に活火山のような異変が起こり謎の巨大生物が姿を現す。
上陸してきたその生物は東京の街を破壊しながら前進するがある程度進むと自ら歩みをとめ再び海に戻っていく。



ゴジラシリーズに特に思い入れはないのですが話題作なのである程度は期待してのエアチャック視聴です。
やはり評判通り怪獣映画としてよりもむしろ政治家目線での人間の活躍を描いたシーンが面白い作品です。
こういう演出は庵野監督も得意な部分でしょう。嘘くさいSFX頼みの映像作品にしなかったのは正解だと思います。個人的には「巨神兵」ばりのインパクトのあるゴジラを期待していましたがどちらかと言えば最初に上陸してきた進化前の形態がなんだか面白かったです。


・インランド・エンパイヤ 2006(アメリカ/ポーランド/フランス) WOWOW



監督:デヴィッド・リンチ
出演:ローラ・ダーン ジェレミー・アイアンズ

女優が住む豪邸に近所に引っ越してきたというおばさんが挨拶にやってくる。
おばさんは女優に次に演じる作品についてぶしつけなことを言い始める。


デヴィッド・リンチ作品は評価が真っ二つに分かれる作品だと思います。
私は何か未知のものに触れるような期待感があって氏の作品は好きですが有名な「ツイン・ピークス」は話が脇にそれすぎてなかなか前にすすまないのがかなりもどかしい作品でした。
この作品も相変わらず悪夢のようなリンチ節満載の3時間作品。
疲れていると途中眠くなりますが何とか最後まで観れました。


・ももへの手紙 2012(日本) 日本映画専門チャンネル



監督:沖浦啓之
出演:美山加恋  優香

小学6年生のももは母親と二人で瀬戸内の小さな島に移り住むことになった。
新しい住まいの古い日本家屋でももにしか見えない3体の妖怪が出てくる。



ももの描き方は無邪気な少女としてと少しロリータ的な魅力を合わせて描いている。
良質な日本映画でキャラクターの魅力はあるし感情の描き方など丁寧なのですがやや定番的な内容かなとも思う。
でもこの定番なところに日本映画の良さとアニメーションの良さが凝縮されているとも思う。
日専で放送されるアニメーションは邦画としてのクオリティを併せ持っている作品をチョイスしているところがナイスですね。



・君の名は。 2016(日本) WOWOW


監督:新海誠
出演:神木隆之介 上白石萌音

巨大な彗星が地球に接近するころにある田舎の女子高生と東京の男子高校生の体が寝ている間に入れ替わる現象が起こる。



「ほしのこえ」後の新海監督作品は個人的にはあまり好きになれません。どこか浅田次郎を思い出すようなわざとらしさが鼻につくようであまり良い後味が得られないから。なので2016年にこの作品が記録的大ヒットしたのは結構意外でした。新海作品のどこが評価されるのかはなんとなく分かっているつもりですが万人受けするとは思っていなかったからです。今回WOWOWの放送で初めてこの作品を観たわけですがヒットした理由はよく理解できました。交わりそうですれ違うという深海節は相変わらずですが美しい映像、アクションの見所もあるし総合的にエンターテインメントとしてうまくまとまってますね。

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