2013年12月29日日曜日

UFCの20周年

1993年にアメリカ デンバーで行われた「ジ・アルティメット・ファイティング・チャンピオンシップ」から数えてUFCは今年で20周年を迎えました。

第一回大会は体重無制限のトーナメント制で8人の参加者の頂点を一日の内に決めてしまうというハードなスケジュール。
今では見慣れたオクタゴンもリングと違って広さといい下に落ちたりしないことといい新鮮でした。
そしてルールはかみつきと目つぶし意外の攻撃は全て有効(金的もあり)。
時間制限なし、判定無しでレフェリーが試合続行不能と判断するかギブアップするかで決まる完全決着。

観るだけの格闘技ファンならマンガの中でしか存在しなかったような垂涎ものの内容といえるでしょう。

そして第一回大会で優勝したのは参加者の中では一番小柄で痩せていたホイス・グレイシー。
参加者の中にはこのルールなら無類の強さを発揮するであろうと目されていたジェラルド・ゴルドーなども含まれていたので無傷で優勝したホイスの強さは際立っていました。



この大会でよく分かったのは日頃からルールの制約が多い環境で格闘技を練習している人はこういうルールの制約が少ない試合ではそうでない相手に対応できないこと。
ゴルドーは素手で思いっきり相手の顔面をヒットして勝ち進みましたが初戦のたった一発のパンチで拳を痛めていました。

UFCはその後トーナメントを廃し、ホイスを研究した対戦者が上から押さえ込んだままの膠着した体勢で30分経過したりするようになったため、時間制限を設けたり攻撃の制限なども追加されていきました。

翌年には日本でもバーリトゥード形式を取り入れた大会が行われ、ホイスの兄ヒクソンが参戦してきました。
このヒクソンの強さもまたカルチャーショックでしたね。
特に相手を傷つけず、自分も傷つかずに勝利してしまう戦い方は本当に余裕がないと出来ない芸当なので。


UFCを中心にして現在では総合格闘技はずっと洗練され、グレイシーの一族やその弟子達もこの大会で勝利をあげることできないくらいにレベルが上がりました。

個人的には今のUFCのルールはレスリングよりのパウンド重視かなと思っています。
特に亀になった相手に有効な打撃を加えることが難しいのは観ていてもかなり不自然に感じます。
「安全」を考えると仕方が無いかもしれないですが亀の状態は実戦では「まいった」と同じくらい無抵抗な状態だと思います。

ま、それを抜きにしてもUFCの選手達のレベルはまだ底が見えないくらいに進化を続けていて次から次に強い選手が登場してきます。
これからもますます観て楽しめそうです。

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