2005年12月25日日曜日

今年を振り返って2005

今年もいろいろありましたが中でも最も残念だったのは、バイクのロードレースの最高峰MotoGPの放送が私の視聴環境では見れなくなったことです。
もう10年以上毎年観戦を楽しみにしてきただけに至極残念です。

もともとWOWOWで放送していたのですが、日本人で続けてタイトルを獲得するライダーが登場してきたこともありNHKがWOWOWに代わって放送を始めました。
実況がへたくそなど言いたいことはいろいろありましたが、ライブで放送してくれるのはありがたかったです。

しかし2003年の開幕で加藤選手が逝ってしまってからは、日本人で特に注目できる(タイトルをとる可能性がある)選手がいなくなってしまったこともありNHKはさっさと放送を撤収したというところでしょうか。

夏の風物詩の一つであった鈴鹿8時間耐久レースも普通に観ることが出来なくなってもう5年くらい経つでしょうか。

モーターサイクルフリークスとしては厳しい時代になってきたな、と痛感しています。


2005年12月16日金曜日

さようなら仰木さん

私が初めてプロ野球の試合を観に行ったのは大学生になってからでした。
自分の住む町に野球場がありそこで試合が行われていたわけですから、環境的には恵まれていたのかもしれません。

対戦カードはダイエーホークス 対 近鉄バッファローズ。
当時のダイエーは田淵監督が近鉄は仰木監督が率いていました。

北九州に住む私はもちろん地元のダイエーを応援していたわけですが、近鉄の先発ピッチャーの野茂のピッチングが素晴らしく、ダイエーのバッター陣がきりきり舞する姿をよそに野茂のピッチングに見とれていました。(笑)
試合の流れの機を逃さずにそつなく采配を振るう仰木監督の姿と、打つ手がないのか大味な野球をやっていたダイエーの監督との差もあったのか試合の結果ははっきりしたものでした。

仰木監督自身は地味な印象のある方でしたが、イチローをマウンドに立たせてみるような誰も考えないような事をして見せたり、人を楽しませるサービス精神のようなものは他のどの監督さんも持ち合わせなかったような素晴らしい方でした。
仰木さんは北九州の郷土の星でもあります。

これからも空から育てた選手たちの活躍を眺めて楽しんでください。
ご冥福をお祈りします。

2005年12月11日日曜日

茄子

映画鑑賞日記で作品を紹介する時には監督さんと役者さん2名の名前しか記していません。
映画を作り上げるのに必要なスタッフは他にもたくさんいるわけですが、私も含めてその他の人たちがどんな仕事をしているのかなかなか知る機会がないように思います。

黒田硫黄さんの漫画作品「茄子」の2巻では映画作りにかかわる現場の人たちの雰囲気をちょっとだけ味わう事ができます。
黒田さんの作品で普通に手に入るものはだいたい読んでいるのですが、もともと彼の作品は非常に映画的なのです。
画の構成が映画の絵コンテのような雰囲気で、特に絵が上手という訳ではないのですが一コマ一コマのカットに濃い魅力があり惹きつけられてしまいます。

茄子は3巻完結の作品ですがその中で特に気に入っているのが今回取り上げた2巻の冒頭の作品「39人 前編・後編」です。

弟と妹を連れて3人で親戚の家で田舎暮らしを始める事になった女子高生の高橋 綾は、親戚の家に借りを作りたくないと思いできるだけ自力で生活するためにお金をこまめに稼ぎたいと思っている。
そんなところにこの土地に撮影のためにやって来た映画製作の人々とのやりとりを描く。

綾が発揮する「生きる」ためのたくましさやエネルギーは見ているだけで元気をもらえそうですし、なぜだかちょっぴり泣けたりもします。

一枚の画から映画的な感傷を充分に味わえる黒田作品は映画ファンに是非観て欲しい作品です。


2005年11月27日日曜日

バイクの人と忘年会2005

昨晩はバイク仲間との忘年会でした。
80年代のバイクブーム時代の話題で盛り上がれる相手と飲むお酒は楽しく、久しぶりに二日酔い気味です。

熱く語っていろいろ思い出したのですが、今現在バイクに乗り始める若い人たちはかわいそうだなと思います。
それは選べる車種がものすごく少ないからです。
現在のバイクのラインナップの状況は中型(普通2輪免許)で乗れるバイクで所謂「スポーツモデル」のカテゴリーが薄すぎるのです。
80年代なら定価で40万円もしないクラスで、ストックで180km/hだせる250ccのモデルが存在したくらいなのに、今では大型免許をとって海外から輸入しないとメーカーが技術の粋を競って作ったモデルには乗れません。

しかしこれは4輪の状況でも同じようなものかもしれないですね。
ニーズが変わってしまったということなのかもしれないですが寂しい限りです。

それから久しぶり(10年ぶりくらい?)にカラオケに行ったのですが、スピーカーから出てくる音の悪さに閉口しました。
以前はそんなに気にならなかったのに自分のオーディオ的許容範囲がものすごく狭くなっているのを実感しました。
カラオケの音の悪さで悪酔い気味です。(笑

2005年11月22日火曜日

ネット通販

そんなに積極的に利用するわけではないのですが、インターネットをやっていて便利だと思うのは様々なアイテムを通信販売で手に入れることができる事。
地元のお店で手に入るものは出来るだけそこで済ませるようにしているのですが、私の住む町では行きつけの本屋やCDショップが次々になくなってしまった事もあり、本や音楽、映像ディスクを通販で購入する事が多くなりました。

一口に通販と言ってもお店によって、HPが分かりやすいとか細かいサービスが違うとかいろいろな形態があるのですが私がお店を選ぶ上で最も大事にしているのは、商品の発送がきちんと行われるかどうかということ。
単純なことのようですが、案外これがきちんと行われているお店は今のところ「amazon.co.jp」しか知りません。

例えばDVDを注文した時、支払い金額の合計とそれがいつ引き落とされるか、品物はいつ発送予定かがその時点で確定されます。
しかし品物の発送予定に関しては予定日を過ぎても何のアナウンスもされず、平気で1週間以上遅れて配送してくるようなショップがあります。
ひどいところでは限定予約生産品を告知時に予約しておいたにもかかわらず、発売日から数週間経っても配送されずこちらから問合せてみると忘れていたということもありました。

amazon.co.jpは複数品物を注文していて、発送日までに品物が揃わなかったら送料が余計にかかるにもかかわらず、その時点で揃っている品物を発送し、残りが入荷次第再び発送してくれます。

品物の購入契約において、少々おおげさかもしれませんが

  ・品物をいつ受け取るのか
  ・代金をいつ支払うのか

ということは履行されるべき基本的な約束事項ですのでこれを軽視する相手とは、正直取引したくないと思っています。
これはもちろん通販に限った事ではないですし、特に高額製品に関してはどうしても神経質になってしまう自分です。

2005年11月19日土曜日

クラシックロイヤルシート

毎週金曜日の夜にBS2で放送される番組「クラシックロイヤルシート」は結構楽しみにしている番組です。
 オーディオファイルたちの間では音楽を映像付きで鑑賞するのを否定される方も多いようですが、私はもちろん肯定派です。

 しかし実を言えばクラシック音楽の映像作品を楽しみだしたのは、3月にオーディオショップ ドルフィンを訪ねたときにかけて頂いたラトルのマーラーの映像作品の再生が大変素晴らしいものだったので、それをきっかけにして始まったというところです。

 当番組をケーブルTVのアナログ放送で見ている私の視聴環境ではDVDに比べると映像も音も質は比べるべくもないのですが、演奏の内容そのものが充実していたり奏者や指揮者へのインタビューなどがあったりして、クラシック音楽に対する造詣が浅い私でも楽しめますので音楽好きの方で楽しまれている方は多いのじゃないかと思います。

 音だけで楽しむのと大きく違うのは、視覚的な情報から臨場感が増すということもありますが奏者の熱気が感じられて音だけよりも緊張感を持って鑑賞する事ができる事です。

 11/11に放送されたのは小澤征爾氏とNHK交響楽団との10年ぶりの共演の模様で、ジャズのピアノトリオとオーケストラの共演があったり民謡曲のメドレーがあったりなど見所(聴き所?)の多いものでした。
 ソーラン節の発声の時は奏者の方からも笑みが漏れて愉快なものでした。(笑)


2005年11月13日日曜日

ツーリング0511

今年最後のツーリングにバイクで行ってきました。
目的地は佐賀県の伊万里~嬉野温泉といったところ。
ほぼ一日中曇天でしたが気温はさほど低くはなく、心配した雨も降らなかったのでまあ快適な旅でした。

ツーリングの良いところは少し大げさですが非日常体験ができる事。
日頃職場と家を行ったり来たりしてるだけの閉じられた行動パターンをひと時の間とはいえ抜け出せる事。

バイクでのツーリングは経験してみないと分かりにくいかもしれませんが、結構ワイルドで日頃眠ったままでいる野生のようなものを少し呼び覚ます事ができます。
バイクで走る場合もちろんあらゆる有料道路も使えますが、山の中の車では離合も出来ないようなルートを淡々と走ったり、車では駐車場などの問題で行きにくいようなところでも比較的容易に訪れることができます。

嬉野温泉で一風呂浴びた後に頂いた湯豆腐定食は絶品でした。(笑)


2005年11月5日土曜日

あずみ

小山ゆうさんの漫画作品「あずみ」は大好きな作品です。
「がんばれ元気」は少年サンデーでリアルタイムに読んでいましたし大好きな作品なのですが、その後は小山さんの作品にそれ程傾倒する事はなく「あずみ」で小山作品への熱が再燃したといってよいです。

徳川家康の治世を助ける為の刺客として、物心つかぬうちから山奥で鍛え育てられたあずみは一緒に育てられた中間達の中でも抜群の資質を持ち、一人ぼっちになっても己の才覚と剣の腕で生き抜いていく。

家康のブレーンであった天海僧正の下で難度の高い仕事を命じられ、それを苦労しながらも成功させていく。

彼女はまだ10代で、異人の血が混じっているらしく青みがかった瞳や栗色の髪を持つたいそうな美少女。
実際彼女に出会った男たちで彼女に心惹かれるものは後をたたないくらいです。
しかし、彼女が自らの剣で殺めた人の数は正確には数えていませんが3桁は確実に行っています。
刺客なのですから標的をだまし討ちする事もありますが、ほとんどは真剣に命のやりとりを行っての数字です。
まともに勝負をして生き残ったのは、宮本武蔵と、あずみが現在(37巻で)行動を共にしている千代蔵の二人くらいでしょうか。

あずみは決して好戦的な性格ではなく、むしろ人一倍やさしく寂しがりやの側面を持つ少女。
彼女が酒を飲んでいやな事を忘れようとしたり、殺しをためらって葛藤する姿を見るのはつらかったりいとおしかったりします。

小山氏が描くアクション、とりわけ達人の動作の表現は理にかなっていて、アクションシーンには物凄くうるさい私ですが文句なしに満点を付けられます。

あずみの面白さはそのアクションも含めて人間の可能性について深く考察できるところです。
まだ若年の彼女が人の生きる道や世の中の大義について心の中で悩み、覚悟を決めて行動していくさまを見ていると現代の日本人に最も欠けている資質はなんなのだろうとか考えてしまいます。

私にとってあずみは一緒にお酒を飲んでみたいと思う一番の相手だったりします。(笑)


2005年10月30日日曜日

KMMビルのフェア2005

地元のMAXオーディオ主催のフェアがありましたので昨日と今日の2日間行って来ました。

私のシステムでは現在パワーアンプが不在で、MAXオーディオの御厚意でボルダーの102AEを貸してもらって使っています。

このアンプ一昔前の中級機ですが、自分のシステムとの相性は良いようでスピーカーからの音離れが良く、広がりなども優秀です。
ただ、音の質感や表現の細やかさなどはリアリティを感じられるレベルではなく、方向性はこのままでもっとレベルの高い表現力があればという感じです。
そういうこともありボルダーから新しく発売される850というモノラルアンプが気になっていてこの機種を中心に試聴させてもらいました。

代理店のアブサートロンの組合せではプリアンプはボルダー1010、スピーカーはWestlakeのニューモデルTS-6、プレイヤーはエレクトリ扱いのメトロノーム T1i signature。
この組み合わせは自分の中ではほぼイメージ通りの飾り気を感じないストレートな音で、アンプによる脚色を感じさせず音がスピーカーにまとわり着かずに音楽が立体的に表現され、なかなか良好な感触でした。

私のリクエストでスピーカーをルーメンホワイトのニューモデル シルバーフレイムに替えて試聴させてもらうと、のっぺりした表現になりルーメンの伸びやかで繊細な表現が殺されてしまう感じでした。
ルーメンホワイトはFMアコースティクスのパワーアンプではもちろん良く鳴りますが、その後に試したマッキントッシュでもその魅力を発揮させる事が出来ていましたのでボルダーとは相性が悪いのかもしれません。


2日間で10時間ほど会場にいてなるべくたくさんの機器を視聴しましたが、自分の聞きたくない音を聴き続けるのは健康に悪いようで結構疲れました。(笑)

特に強い魅力を感じるものはなかったのですが印象に残った組み合わせをあげると、(型式不明はごめんなさい)

  EIDOS19 → Cadenza → Forte → JMラボのニューモデル(型式不明)
  
  TRIGON ニューCDプレイヤー(型式不明) → SNOWWHITE → DWARF → アンソニーギャロ Reference



写真は2番目のシステムですが、見た目はおもちゃちっくで頼りないのですが音は立派なものでそのギャップが面白かったです。

映像編ではプロジェクターで、ビクターが今度発売するD-ILA機がソニー、富士通と比べて会場では映画の表現力でリードできていたと思います。
ビクター以外の2社さんのモデルはビデオ素材を高精彩に表現する方向でセッティングしているようで、私には馴染めませんでした。

2005年10月26日水曜日

新規プレーヤーの見送り

9/6に私が書いた到着を待っているオーディオ機器とはΩSACDのことでした。
 注文して品物が到着するまでは導入する気は十分だったのですが訳あって見送る事に決めました。

 ほんの一瞬だけ自分のものになった本機でしたが、今になって思えば自分にとっては分不相応な高級機材と言えるでしょう。
 いい夢を見させてもらいました。


2005年10月8日土曜日

SVの帰還

バイクの修理は完全ではないものの走ることが出来る状態までは回復し帰ってきました。
完全でないのは傷の入ったマフラーや新たに追加するパーツで走るのに支障はまったくありません。

修理後のバイクにまたがり走ってみてまず感じたのは転倒前の状態より明らかに乗りやすくなっていること。
転倒でダメージを受けたのは主にフロントの足回りで、この部分はまるまる交換になるほどの大手術だったのですが別に高性能なパーツに取替えたわけではありません。

バイクは工場で組み立てられ出荷されますが、組み立てる人間はパートレベルの作業者であることが多いようで、実際、親の仇のようにロックタイトがべっとりとつけられていたり、ろくにグリスも付けていないベアリングをがちがちに締め付けていたりしてます。

これを信頼できるプロの人間が組み直してレベルの高いセッティングを施せば同じパーツを組んだとはいえ乗り味が全然違ってくるのは当然なのかもしれません。

事故でマシンを壊して修理に少なからず費用がかかる今回のようなケースではネガティブな気持ちになりがちですが、事故前の状態よりずっと良い状態でマシンを受け取れるならそんなに悪い気もしないので不思議です。

今回の件に限らず私がお世話になっているショップの方には必要以上に気を使っていただける事が多く、今回のアクシデントでも様々なアイデアを出して頂いてよりバイクライフを楽しめるようになりそうです。

信頼できるショップとの付き合いは長い目で見て本当に得るものが多いと、改めて感じた次第です。


2005年9月30日金曜日

SVで転倒

昨日ですがバイクに乗っていて転倒してしまいました。
愛車は去年の12月に購入したばかりのSV650。
転倒したのは出勤の途中で、もう10年以上は走って私にとっては庭のように思っている峠のコーナーの一つです。
(この峠はかの宮崎 敬一郎氏が壁を走ったという伝説があるらしいです(笑)。)


1.長い下りの直線の後のタイトコーナーでアスファルトも古く滑りやすい。
2.標準のタイヤ(D220ST)の限界が欠陥品すれすれの低さ。
3.1ヶ月前に注文していたタイヤが入荷せず、スリップサインの出たタイヤを使っていた。

など転倒した言い訳はいろいろあるのですが、上の条件は既に分かっているのに特に注意せず漫然とバイクを操っていた自分の未熟さが一番の原因だと反省しています。

体のダメージは大した事ないのですが、バイクのダメージは結構深刻です。

アクシデントは忘れたころにやってくるものですので、ライダーやドライバーの皆さんは初心を忘れないで運転するのを心がけてください。


2005年9月24日土曜日

TVアニメーションでもっとも好きな作品

映画鑑賞日記を書いているぐらいなので私は映画を鑑賞するのが大好きなのだと思います。
しかし映画ならどんな作品でも楽しめるかというとそれほど好みの広さは広くありません。

特にジャンルを限定するわけではないのですが、好みの傾向はあると思います。
自分の好みの傾向を分析してみると、人の人生が感じられるものや深層心理を描いたもの、奇抜な展開でオリジナリティを強く感じるものが好きなようです。

しかし自分がもっと若いころ、特に10代のころはそんな難しい事を考えながら作品を見る事はありませんでしたし、TVアニメーションなどもかなり見ていました。

ちなみにTVアニメーション作品でベストをあげるなら、「未来少年コナン」と「赤毛のアン」の二つです。
今では宮崎 駿さんも高畑 勲さんも知らない人はいないぐらい有名なお二方ですが、まだ無名のころに手がけたこの2作品が私に与えた影響はかなり大きいでしょう。

両作品は言って見ればお二人の作品世界の対称性そのものの「動」と「静」の作品だと思います。

「コナン」は一見破天荒なアクションと純粋さが面白さの大部分を占めているように見えますし実際そうなのですが、私が案外魅力に感じるのはモンスリーやレプカなど所謂悪役たちです。
特にレプカはラオ博士とは対照的なエゴイズム丸出しのリーダーなのですが、すごく人間臭さを感じ追い詰められていく過程は今見ても笑えてしまうのです。

「アン」ははっきり言って子供が見てもあまり面白いとは感じないのじゃないかと思うくらい地味な作品です。
対象は中学生以上かなと思います。
光るのはやはり生活描写の演出の巧みさです。
特に、マシュウが亡くなって葬式が行われた時、アンは式に参加し淡々とすごしますが、式が終わり夜部屋に戻って一人になったアンはマシュウが居るべき場所に彼が居ない風景が心に次々と浮かんできて、不意に締め付けられるような悲しみに襲われる。

凡庸な演出家なら、主人公をただ大泣きさせるだけのようなシーンになりがちなのですが、アンのこのシーンは見ている者にも痛みにも似たような悲しみを起こさせます。

案外国内では評価されないアニメーション作品ですが、実写作品でもめったにお目にかかれないくらい素晴らしい演出作品もありますので、「子供向け」として封印するのはもったいないと思います。


2005年9月14日水曜日

3度目の故障

日本製の自動車は本当に良く出来ていると思います。
激しい動きをするメカ部と複雑な電気制御のどちらも併せ持つ工場生産品ですが、ユーザーがきちんとした扱いさえしていれば壊れる事はほとんど無いようです。

私が使用する車も10年以上使っていますが、消耗部品の交換や定期的なメンテナンスを除いて、自分が誤って壊した部分以外で修理をした事はありません。

オーディオ製品は車とあまり価格が違わないものもたくさん存在しますが、果たして安定して動作するという観点からの完成度はどうなのでしょうか?

私の経験では、オーディオではCDプレーヤーが2台、LDプレーヤーが1台、それから現在使用しているパワーアンプが2度故障しました。

そして今日パワーアンプが3度目のダウンとなりました。

プレーヤー2台は比較的安物なので壊れても修理までして使うよりは、この機会にグレードアップしちゃおうという事で即買い替えすることに決めましたが、現在使用しているパワーアンプは軽々しく同じようにチェンジできる金額ではありません。

自動車は故障すればユーザーの命に関わります。
オーディオは壊れたからといって、ユーザーを傷つける事はまず無いでしょう。(火事になるようなトラブルはいわずもがなです。)
自動車と比べるのは見当違いなのかもしれませんが、高価な品物は特にもう少しまともな設計、取扱店のケアを望みたいところです。


2005年9月11日日曜日

CDプレーヤーの音

私がCDを聞き始めたのは19歳の時でした。
CDが登場したのが1982年ならばもう6年ほど経っていた事になります。
それまでオーディオ(ステレオ)は家にありましたが、音源はアナログディスクやカセットテープ、FM放送でした。

初めてのCDプレイヤーはSONYのマルチディスクプレイヤー MDP-201という、LDとCDの両方が再生できると言う代物。
当時の定価で確か129,800円だったと思います。

初めて聴いたCDの音は、当時リファレンスであったアナログディスクの音に比べて圧倒的にSN比が良く、音にも安定感があるように感じ一発で虜になりました。

MDP-201を購入して3年ぐらい経った時に、マルチディスクプレイヤーでない、専用機のCDプレイヤーだともっと音が良いに違いないと考えてケンウッドのDP-8020というCDプレイヤーを購入しました。
当時の定価で80,000円だったと思います。

音は期待したとおりで、SN比がさらに良くなり専用機の貫禄を見るような気がしました。
余談ですが当時はケンウッドのプリメインアンプも使っていて、当時のケンウッドの音は細身で脚色をあまり感じない内省的な音という印象でした。
現在、試聴会等でPASSのアンプを聴くと当時のケンウッドの音の感触と似ていると感じる事があります。

DP-8020が壊れた時に、DENONのDCD-S10というCDプレイヤーを購入しました。
定価は180,000円です。
このプレイヤーはご存知雑誌等では絶賛されていたモデルで、この後もシリーズ化されベストバイの常連となっていたモデルです。

DP-8020と比べると音に厚みがあり情報量も多かったです。



さらに時代が進み、90年代の後半にはDVDが登場しました。
私はCDプレイヤーの他にLDプレイヤーも所有していましたので、当然DVDプレイヤーにも興味がありました。

DENONが初めて作ったDVDプレイヤー DVD-5000は発売当時は最も高価なDVDプレイヤーだっとと思います。
定価は280,000円です。

プレイヤーも持ってないのに既にDVDのディスクは30枚ほど所有していた事もあり、DCD-S10からDVD-5000に買い替えました。
CDの音質なのですが、DVD-5000はDCD-S10よりもわずかに音の分解能が高く優れていました。

DVD-5000を使い続けているうちに、DENONの音に疑問を持つ様になってきました。
楽器や声の質感をリアルに表現するわけでは無く、輪郭を強調した機械的な音に感じ始めました。
長く聴いていると疲れるのです。

CDの音をもっと良くしたい私としては、DVDの画質はそこそこでも良いのでオーディオの部分をしっかりと作っているプレーヤーを探しました。
選んだ結論はゴールドムンドのSR-DVD Evoでした。

この機種はトランスポートで、定価は580,000円。
自宅ではやっていませんが何度か試聴もして楽器の質感を良く再現してくれそうな感触を感じて決めた機種です。

自分のシステムにつないで音を出した瞬間の戸惑いを今でも良く覚えています。
音の質感は良いのですが音がぼけぼけで全然情報量が少ないのです。
高級機に特有の「エージング」が必要なのはなんとなく分かっていましたが、時間によってかなり改善はしたとはいえ最初に感じたどこかボケたような情報量の少なさを払拭する事はできませんでした。

それまで、プレイヤーの購入はグレードアップを期待しての購入で実際グレードアップには成功してきました。
しかしSR-DVDだけは勝手が違ったわけです。

「以前の方が音が良かったんじゃないか?」とたびたび疑問に思い、何度もDVD-5000とトランスポート部の聴き比べを行うことがありました。
その都度、楽器や声の質感のリアリティはSRの方が上だと言い聞かせるように納得して使ってきました。(笑)

結論はSR-DVDの音は情報量は価格が半分に満たないCDプレイヤー並ですが、味付けのセンスでうまく音を整えて聴かせていると言う事です。

ただその味付けも聴き慣れてくるとただの癖であって、現在私が所有しているパナソニックのDVDレコーダーと聴き比べてみると、情報量ではSRが上ですがDVDレコーダーの方が音色はニュートラルだったりします。

そして長く聴いていて疲れないのは意外なことにDVDレコーダーの方だったりするのです。
SR-DVDと付き合いだしてプレイヤーのグレードとは一体どこで決まるのだろう?と常に自問しています。

もちろん全ての項目で文句なしに上位に立てるのが本当に優れたプレイヤーなのでしょう。

2005年9月6日火曜日

台風の中待つ物

接近する台風14号のせいで今日私の職場はお休みになりました。
午後12時現在の台風の位置から見て、今回の台風は私の住んでいる北九州では風の強さはそれ程ではないようです。
私の自宅は比較的高台にあり崩れてくるような土砂の心配も無いので、台風で心配なのはやはり風そのものですね。

しかしニュースで見る限りではどちらかといえばスピードの遅い雨台風のようで、九州各地では水害や土砂災害への警戒が必要なようです。

折角のお休みでも雨戸を閉めた部屋の中に缶詰状態で、あまり音楽や映画を楽しみたい雰囲気ではないですね。

さて、今あるオーディオ製品を注文してその到着を待っている状態です。
自分としては過去最も高額な製品を注文してしまったわけで、不安や期待などいろいろ思うところが多い買い物です。

不安のメインはやはり投資した金額に見合う満足を自分が得られるだろうか?ということ。
自分が所有する車よりもオーディオの単品の方が高価というのは、さめた目で見れば非情にバランスを欠いた買い物でしょう。

この製品が持っているはずのポテンシャルを存分に引き出してやる事ができるだろうか?というプレッシャーのようなものもあります。

到着が待ち遠しかったり、不安だったりで台風の中落ち着かない自分です。

2005年8月31日水曜日

衆議院選挙2

選挙に関してもうちょっと書いてみます。
自分が迷っているのは自民党が目玉に挙げている郵政民営化自体には賛成だからです。

現在の政治で自分が不満に思っている大きな問題は二つあります。
一つ目は財政赤字の問題。
二つ目は中国と朝鮮半島の国々に対するアプローチです。

両方の問題とも重要な問題だとは認識しながらもまともに触れる事を避けてきたのが現状だと思います。

二つ目の問題は置いといて、一つ目の年々増加傾向にある財政赤字については、今まで赤字を減らすための有効的な施策を目にしたことがほとんどありません。
このまま知らん顔をして将来にまる投げしちゃうつもりなのかなと自分が気にしてもしようが無いのですが気になってしまいます(笑)。

郵政民営化は単純なリストラかもしれませんが、財政赤字を減らす努力としては認めても良いと思っています。

しかし小泉流政治改革は自身も言っていますが「非情」です。
制度は変えちゃいますがその後のケアまではしてくれないでしょう。

人生いろいろと言う言葉の無責任さは彼とその政治の本質をよく表していると思います。
勝ち組に入れる才能や運のある人はどんどん勝ち進み、負け組みはとことん負け続けていくという意味では2通りしありませんけれど。

自分が迷っているのも、勝ち進めるだけの材料を自分が持っていないからなのでしょう。

2005年8月30日火曜日

衆議院選挙

世間では急に決まった衆議院解散による選挙の話題でにぎわっています。
自民党造反議員それぞれに対し対立候補の「刺客」を送り込むなんてはたから見ている者にとっては面白いものですね。

この「はたから見ていて面白い」というのが現在の小泉さんの政治のやり方の本質ではないかと思います。
アメリカで顕著であるように、政治家にとって大事なのは支持率に見せかけた「好感度の高さ」。いかにメディアに面白く、かっこよく映るか。

刺客を送り込まれた造反議員さんたちは、役割としては道化の役にはめられてしまって少し哀れな気もします。

そもそも衆議院解散の元になった郵政民営化の問題は、多くの国民にとってそれほど大きな問題なのでしょうか?
なぜこれほど大きな問題になったかというのを考えてみると、自民党の中で意見がまとまらず分裂してしまったからです。

反対している議員さんたちは自分の支持母体とのからみ等があり、そう簡単に賛成できない立場なのでしょう。
彼らが自民党を離党していったのは潔いと言えるしある意味当然のこと。

それに対し小泉氏のとる施策や答弁は選挙の報道を面白くはしてくれますが、誠意やビジョンがほとんど見えてこないのは気のせいでしょうか。
マニフェストの採点も民主党に大差を付けられてますし。

自分自身も今回の選挙でどのように投票すべきなのか全くビジョンが持てなくて困っています(笑)。

2005年8月28日日曜日

最高の電源ケーブル

いつも愛用しているドルフィン推奨製品たち。
最近登場する製品の「音」には以前とは違う要素が大きくなってきているように思います。

具体的にはEau RougeのCP-CC、ER-PSEXそして最近導入したDolphin PPS.1。
これらの製品たちの音質改善効果が従来のモノと大きく違うところは、音色の変化やエネルギー感の増大などオーディオ的な変化があまり感じられないところ。

違うのは音楽を表現する質感そのものが違う。
演奏しているその場のリアルな空気感を表現してくれる感じ。

特にPPS.1は、「ピラミッドバランス」ってこういうことなんだなという事を如実に教えてくれる。
オーディオ的な解像度重視で情報量が少ない曖昧模糊とした音像描写ではなく、実に視覚的で見通しの良い表現。

特に感心するのは低域の表現で、現実世界で雷がごろごろ鳴っている時に特有の空気の塊を振動させているような感じの、空間を表すような低域の表現をきちんとやってくれる。
PMCのスピーカーを使っている時から風が吹いているような感じの低域は表現できていましたが、空気の塊を感じる表現はPPS.1使って確実に得られるようになりました。

ということで完全に満足しているPPS.1ですが、メールでお付合いをして頂いている完熟 卵さんの私見ではPSシグニチャーの80%ぐらいのパフォーマンスだそうです。
今の最新プラグ仕様で線材をPSシグニチャー化すればたぶん間違いなくこの世で最高の電源ケーブルが手に入るのではないでしょうか。